トランプ大統領の狂気

 多くの犠牲者、ホルムズ海峡封鎖による原油、ガソリン、石油製品の価格の高騰、株価は暴落、多くの人が、腹立たしい気持ちでトランプ大統領を見ている。支持率も低下中である。

 ホルムズ海峡封鎖で「アメリカは困らない」と公言。一番困っているのはアジアの国々で、日本の石油の中東依存率は90~95%。日本は本当にエネルギー資源がない国だ。トランプ大統領は何ということをしてくれたのか。日本にとって大迷惑だ。

 トランプ大統領はすぐ終わると言っているが、アメリカ15項目の要求とイラン5つの条件がまったく一致せず、終戦する気配を感じられない。最近、大統領は10%だった関税をいきなり、15%に引き上げたりもしている。もはや彼のいうことをまともに信じることはできない。

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 テレビ番組では大統領の宗教が「キリスト教福音派」であることを問題視、福音派の聖書にあるハルマゲドン(終末思想)が話題にされた。福音派は人口の23~25%、ついでカトリックが23%で最大多数である。終末思想のある宗教は終末を起こす危険があるとの紹介だった。

 宗教について、正しく認識できないマスコミにいわれたくないが、トランプ大統領に疑問を持つ日本人も多いだろう。本当のところどうなっているのだろうか?

 トランプ大統領の大義

 ただ、イラク戦争の時には大量破壊兵器はなかったが、イランが核兵器をつくろうとしていたのは本当だったらしい。また、反政府デモがあったとき数万人の規模で虐殺があったのも事実らしい。独裁国家というのはこうして平気で反対者を抹殺する。中国の天安門事件でもそうだった。

 こういう独裁国家も国連に参加しており、国連で虐殺を非難決議をしても、中国などは一国で拒否権を行使できるので、まったく世界平和は機能していない。

「アメリカだって核兵器を持っているのに、他国の核兵器開発に意見する権利があるか」という意見もあると思うが、こうした反対する国民を虐殺する独裁国家には、核兵器を持たせないという考えなのだろう。すでに中国や北朝鮮は核兵器をもっているが、これもどうにかしたいと思っている。

 トランプ大統領には、機密情報もあるのですべて公に話せないこともある。ハメネイ師と指導者たちの会議では、核兵器開発の決定がなされようとしていた。これをイランに潜入する諜報部員が知らせており、そこを空爆し暗殺した。諜報部員は一緒にいて亡くなったという。トランプ大統領の行動にも大義はあるらしい。

 米メディア「トランプ氏は正しかった」

 トランプ米大統領のイラン攻撃の正当性が疑われている中、米メディアは、「イランの最高指導者ハメネイ師が爆殺された2月28日の会合で、濃縮ウランを核兵器に転用する計画が承認される予定だった」とし、トランプ氏の決断を後押しする内容をこのほど報じた。

 トランプ氏が訴える「イランからの差し迫った脅威があった」という正当性をめぐり、「そのような兆候はなかった」と各方面から批判されている。日本の国会でも、野党議員が訪米した高市首相に対し「差し迫った脅威」について、トランプ氏から説明があったか否かを追及している。

 そんな中、米保守系オンラインマガジン「アメリカン・シンカー」は、元イラン情報機関の諜報筋をもとに、「差し迫った脅威の中身」を報道した。それによると、アメリカとイスラエルが実施した2025年6月の空爆では、濃縮ウランを完全に排除することができなかったため、イランの安全保障当局者は、破壊を免れたウランを核弾頭として兵器化するか否かを議論していた。

 そして今年2月28日に、ハメネイ氏らが参加した会合が予定通りに開かれれば、兵器化を担当するホセイン・ジャバル・アメリアン准将がハメネイ氏からの最終承認を得た後、60%に濃縮していたウランを93%にまで引き上げ、兵器化するよう部下に命令。核兵器を製造しようとしていた。

 アメリカCIAの活躍

 その運命の会合に、アメリカ・イスラエル側のCIA工作員が潜入。タイムリーな情報提供を受けたトランプ氏は、攻撃の前倒しを決断する。工作員は攻撃される前に現場を離れることができず、ハメネイ氏らとともに命を落としたという。

 この命懸けの警告が正しければ、イランからの差し迫った脅威がなかったという見方は、「イラン最高指導部の意思決定」を考慮したものではなく、イランは交渉するアメリカを密かに出し抜こうとし、トランプ氏は最高指導者の排除というやむを得ない決断を迫られた形となる。

 ただ、アメリカ側が亡くなった工作員の情報を公開すれば、敵に手の内を晒すことにもなりかねず、このような機微な情報が表に出ることはほとんどない結果として(しかもまだ戦闘が起きている最中)、トランプ氏を憶測で批判する動きが広がっている。

 多くの軍事関係者が「ロシアがウクライナに介入する可能性は低い」と考えていたのに対し、アメリカが正確にそれを見抜いていたように、アメリカには、世界最強の情報収集能力がある。よって、トランプ氏が警告した「差し迫った脅威の中身」は相応のものがあったと考えるほうが自然であって、そのような機微な情報をやり取りしたことがない"外野の人間"が無責任な批判を繰り返している。

 象徴的なのは、「アメリカがあのままイランと交渉を続けていれば、このようなことは起きなかった」という見方。今回の米メディアの報道はそれを完全否定した形だが、トランプ氏が合意すること自体が100%あり得なかったため、単なる批判のための批判でしかない。

 イランはテロ国家、本来交渉はしない

 イランがアメリカに譲歩したという「濃縮ウランの希釈」や「国際原子力機関(IAEA)の査察の受け入れ」などは、トランプ政権が2018年に離脱したJCPOA(包括的共同作業計画)の焼き直しであり、「JCPOAを復活させて、アメリカは制裁を解除しろ」というスタンスだった。

 JCPOAは核弾頭を載せるミサイルを制限していないなどの致命的な欠陥があったため(当時のオバマ政権がレガシーを残すために妥協し、問題を先送り)、トランプ氏は離脱し、その後も交渉してきたものの、イランは態度を変えなかった。

 つまり、「イランが譲歩した事実はなかった」ばかりか、あろうことか、イランは交渉中に「核恫喝」まで行ったと伝えられている。

 アメリカからすれば、「イランは世界中にテロを拡散する国家」であって、本来はテロリストとは交渉しない(イラン革命防衛隊は国際テロ組織に指定済み)。交渉の余地はないものの、イランが核武装しようとしているために、"対等に交渉している"ように見えているに過ぎない。

 実際には、アメリカはテロリストを屈服させる「強制外交」を展開しており、「話し合いで解決、あるいは妥協すればよい」という次元ではない。

 結局のところ、アメリカが何年も交渉してきたのに、核問題は1ミリも解決しておらず、「失敗した外交」をこれ以上続けても、イランが核武装するのは「時間の問題」。日本は、その歴史を北朝鮮の事例で痛いほど分かっているはず。

 トランプ政権はその悲劇を繰り返さないように、世界の平和のために決断したのだ。