太陽系の惑星、衛星数第1位は?

 太陽系の巨大惑星・木星と土星のまわりで、新たな「月(衛星)」が次々と発見されている。最新の観測によって、木星の衛星は101個、土星はなんと285個にまで増え、太陽系全体の既知の衛星数は442個に達した。

 太陽系の中でもひときわ大きい木星と土星だが、1600年代から衛星の数で熾烈な争いを繰り広げていた。最初に争いの火ぶたを切ったのは木星。1610年にガリレオが木星に4個の衛星を初めて発見した。それから土星も巻き返しを図り、1789年には合計6個が発見され脅威の逆転を決めた。

 そして時は流れ2023年、木星が95個、土星が83個となり、土星の劣勢が続いた。しかし、ここから土星の真価が発揮される。なんと土星の衛星が新たに63個も発見された。遂に太陽系で唯一100個を超える衛星を持つ惑星として、頂点に返り咲いた。

画像

 2025年3月、天文学者の国際チームが、土星の周囲に新たに128個の衛星を発見したことを発表した。この発見により、土星の衛星の総数は274個に達し、2位である木星との衛星数を大きく突き放すことなった。

 ちなみに2026年現在、他の惑星の衛星数は、天王星 (Uranus)28〜29個、海王星 (Neptune)14〜16個、火星 (Mars)2個、地球 (Earth)1個、水星 (Mercury)0個、金星 (Venus)0個である。

 木星と土星に新衛星、木星は101個、土星は285個に

 2026年、すばる望遠鏡などによる観測から木星に4個の衛星が発見され、衛星数が100個を超えた。また、土星には11個の衛星が発見され、280個を超えた。

 3月16日付の国際天文学連合小惑星センターの小惑星電子回報で、木星の新衛星4個と土星の新衛星11個の発見が報告された。これで、木星の衛星数は合計101個(確定数は72個)、土星の衛星数は合計285個(同66個)となった。

 木星の4つの新衛星は、米・カーネギー研究所のScott Sheppardさんたちが、チリ・ラスカンパナス天文台のマゼラン望遠鏡と米・ハワイ・マウナケア山頂のすばる望遠鏡、チリのセロ・トロロ・アメリカ汎米天文台での観測から発見した。Sheppardさんのチームは2022年に、木星の衛星12個を発見している。

 一方、土星の新衛星11個は、台湾・中央研究院天文及天文物理研究所のEdward Ashtonさんたちの研究チームが、マウナケアのカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡を用いた観測から発見した。Ashtonさんのチームも2025年に、土星の衛星128個の発見を公表している。

 現時点では衛星の発見数は土星が最多だが、現在航行中の2機の探査機が木星系へ到着して探査が始まれば、土星と木星の衛星数の差が縮まるかもしれない。2つの探査機のうち、ヨーロッパ宇宙機関が主導しJAXAも参加する「JUICE」(2023年打ち上げ)は、2031年に木星系に到着する。また、NASAの探査機「エウロパ・クリッパー」(2024年打ち上げ)は2030年に木星系に到着予定だ。

 このほか、天王星で発見されていた衛星のうち1つに確定番号が付けられたことも公表された。天王星の確定した衛星の数は28個(発見数は29個)となる。

木星・土星ガイドブック
鳫 宏道
恒星社厚生閣
2020-02-10


これより先はプライベートモードに設定されています。閲覧するには許可ユーザーでログインが必要です。