原油の代替調達、今後の見通しは

 アメリカのイラン攻撃から2か月。日本はこれまで9割以上を中東からの調達で賄ってきた。政府は今月、4月の見通しとして、ホルムズ海峡を通らないサウジアラビアなど中東ルートやアメリカからの調達で、前の年と比べて2割以上を確保したと説明している。

 4月26日中東情勢の混乱後に新たに調達したアメリカ産の原油が東京湾に初めて到着した。政府によると、5月はアメリカなどからの調達を増やすことで、前の年と比べておよそ6割の調達ができる見通しが立ったという。

 石油の備蓄は、今月1日時点では230日分あったが、最新の4月24日時点では212日分、およそ7か月分まで減少している。政府は、石油備蓄の放出や代替調達を併用することで、「年を越えての石油の供給を確保できるメドがついた」と説明している。

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 ただ、アメリカ産の原油は遠いので輸送費がかかる。中東から日本までの原油輸送は通常20日程度であったところ、主にアメリカ産原油はメキシコ湾沿岸で採れるので、大西洋、インド洋を越えて日本に向かうため、倍以上の50~60日程度かかる。

 やはり、中東からの輸送が一番良いことには変わりはない。アメリカにイラン攻撃する大義はあったにしても、我々一般庶民に物価高は苦しい。はやく戦争を終えてほしい。

 石油の起源とは

 それにしてもエネルギー資源のない国日本、なぜ日本で石油は取れずに、砂漠の多い中東に埋蔵されているのか?

 そもそも、石油とはどのようにして地球上に作られているのか。 実は石油の起源については、いくつかの説がある。生物起源説と非生物起源説である。

 一般的には、石油の起源は生物起源説が唱えられている。 百万年以上も前の生物や植物の遺骸が土に埋もれ、高温と高圧によって、ケロジェン(kerogen)と言われる物質に変わる。

 このケロジェンが地下の熱や土の重みを受けることで、石油と変化する。そして、石油が岩盤内の隙間に入り込み、地中の隙間が多い箇所に流れ込んで溜まることから油田が出来上がる…というしくみ。

 一方、非生物起源説では、生物の遺骸ではなく地球内部に存在する物質に石油の起源を求めている。石油の起源物質は、地球創生時に、地球の材料となった小惑星から持ち込まれて地球深部に蓄えられており、今も地球深部で石油の生成が続いているとしている。

 今回は石油生物起源説をもとに、なぜ中東で石油が多く取れるか考えてみよう。

 中東に大油田地帯ができた理由

 世界の石油の約3分の1が中東に埋蔵されているという。 石油ができる経緯が生物起源だとして、どうして生物の少ない砂漠の国に石油は集まっているのだろうか。

 何億年も昔のこと、地球にはパンゲアという巨大な大陸があった。そこにはテチス海と言われる巨大な入り江があり、赤道付近の暖かい気候で、多くの生物が生息していたと考えられている。

 また、この気候では植物プランクトンも多く繁殖していた。石油が含まれることが多い石灰岩の起源となる珊瑚礁も多く生息していたと言われている。しかし、テチス海はパンゲアの分裂による陸地化や、地殻変動による土砂の蓄積によって消滅してしまう。

 そんなテチス海の一部であり、大陸移動や地殻変動の影響を多く受けた場所が、現在で言うアラブやサウジアラビアがある、ペルシャ湾だったと言われている。

 大陸移動と地質構造

 また中東の地質は石油を貯め込みやすい背斜構造であったことも原因と言われている。 生成された石油は周囲の物質より比重が軽いため、岩石の隙間を浅い方へと移動する。

 中東の地質は、移動してきた石油を逃がさない構造となっていた。 それが、石油を通しやすい多孔質層と、石油を通さない緻密質層が重なり合う背斜構造。

 背斜構造であれば、地中から多孔質層の中で上昇した石油が、緻密質層で行く手を遮られ、そこで貯留する。 このような条件が揃っていたことから中東では、石油が多く採掘されると考えられている。

 このように、石油は太古の生物が残した遺産であれば有限な資源である。数えきれないほどの時間を経て作られる石油を過剰に組み上げてしまえば、枯渇してしまう恐れがある。

 また、石油を燃やすことで二酸化炭素の発生にもつながる。 二酸化炭素の過剰な発生は、地球温暖化の原因になる。 地球の資源を必要以上に使うことは、長い目で見れば人類にとってメリットはないと、私たちは意識する必要がある。



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