岩手県大槌町の山火事鎮火
4月22日に発生した岩手県大槌町の山林火災は、5月2日、発生から11日目となった岩手県大槌町の山林火災について平野公三町長は、現地を確認し、火災は沈静化しているとして、午後1時に「鎮圧」を宣言した。
5月1日、大槌の午後4時までの24時間降水量は16.5mmとなった。恵みの雨である。翌2日、天気が回復し、熱源調査が行われた結果。町長は火災は鎮火したと判断した。
大槌町付近では火災発生以降、雨は降らなかったが、大槌町を含む沿岸南部で28日、昼過ぎから夜の9時ごろにかけて小雨が降った。

岩手県大槌町では4月22日に発生した大槌町の山林火災は、一時、吉里吉里地区の山林に燃え広がり、町立の小中一貫校、吉里吉里学園の校舎近くまで火が迫るなどしたため、地区の一部に避難指示が出された。
このため臨時休校が続いていたが、29日の避難指示の解除を受けて教職員が準備を進め、5月1日、授業を再開していた。そして、5月1日にまとまった雨が降り「鎮火」となった。
岩手県大槌町の山火事の出火・延焼
4月22日、岩手県大槌町の山あいの小鎚地区とそこから南東におよそ10キロ離れた吉里吉里地区で起きた山林火災は5日目も延焼が続いていて、これ以上燃え広がる危険性が低くなる「鎮圧」のめどは立っていなかった。出火の原因は人為的なものと考えられる。
県と町によると、26日午前6時の時点で、焼けたとみられる面積は吉里吉里地区とその周辺でおよそ1035ヘクタール、小鎚地区でおよそ338ヘクタールの、あわせておよそ1373ヘクタールと拡大していた。
町や消防によると、住宅に近い場所で重点的に消火活動にあたり、住宅への延焼は防いだが、風の影響などで火は町の北側の山へと広がっていて、町は26日新たに小鎚地区の北西に位置する長井地区の17世帯24人に避難指示を出した。大槌町の避難指示の対象は1558世帯3257人となっていた。
県外の消防隊を含めて地上から消火活動にあたった、上空のヘリからの消火活動を行っていた。
岩手県大槌町の山林火災で避難指示が発表された地域に住む人の中には、親類の家に身を寄せる人もいて、延焼が続く状況に不安を募らせた。
山林火災の延焼が続いている大槌町では、焦げたにおいや白い煙が立ちこめていた状況だった。車には火災で飛んできた灰がかぶっていて、車内には、6日前に出された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を受けて用意した食料や飲料水、着替えなどが積まれたままだという。
延焼が続いている状況について、付近の住民は「いつまで避難が続くのか不安はあります。東日本大震災の時もそうでしたが、状況を見ながら前に進んでいくしかない」と話していた。
岩手県大槌町の山火事の原因
大船渡市の林野火災で延焼が拡大した要因には、火災当時の強風に加え、冬の記録的な少雨もあったとされている。火災が起きた2025年2月の大船渡市の雨量はわずか2.5ミリ。観測史上最も少ない雨量。
「樹木や下草が乾燥してカラカラになっているところに火が発生して、強風で一気に燃え広がった」(NPO法人日本防火技術者協会理事長・関澤愛さん)全国的に見ても2024年12月~2025年1月は、統計開始以降、最も雨が少なかった時期だった。大規模な林野火災が起きたエリアは、平年と比べ40%程度の降水量になっていた。
林野火災の出火原因のほとんどは「放火」「たき火」や「火入れ」など人為的なもの。雷などの自然発火はごくわずか。具体的には「放火」7.7%「タバコ」4.1%「マッチ・ライター」2.7%「たき火」32.5%「火入れ」18.9%。乾燥時に「タバコ」を投げ捨てたり「火入れ」するなどは「放火」に等しい。
人の家の放火は重罪だ。人が住む建物に放火した場合(現住建造物等放火罪)は、死刑、無期懲役、または5年以上の懲役に処される。殺人罪に並ぶ重罪だ。ところが、他人の森林に放火した者は、2年以上の有期懲役に処するのみ。もう少し山林での火の取り扱いについては「罪を重くすべき」だと思う。
「林野火災はいったん出火すると非常に消しにくい火災なので、そもそも火を起こさないことが大事。『出火防止』が一番の対策になります。乾燥が続いている時や風が強い時には、そもそも火を使わないことが重要です」(NPO法人日本防火技術者協会理事長・関澤愛さん)

2026年にスタート「林野火災警報・注意報」
大船渡市の火災などを踏まえて、ことしから新たに林野火災警報・林野火災注意報を自治体が発表する運用が開始された。発表の指標や内容は市町村によって異なるが、消防庁が推奨している指標の例を紹介する。
林野火災注意報の指標は、直前3日間の合計雨量が1mm以下であることに加えて、直前30日間の合計雨量が30mm以下のとき、または乾燥注意報が発表されているとき。
これらに加えて強風注意報が出されると、林野火災警報が発表される。林野火災注意報が発表された時には、たき火などの屋外の火の使用が控えるなど努力義務が課せられる。
林野火災警報になると、指定された区域で火の使用が禁止、あるいは制限されます。罰則もある。
林野火災注意報は努力義務だけで罰則はない。しかし、林野火災警報の発表中に、たとえば屋外で火を使用した際には、30万円以下の罰金または拘留に処される場合がある。この制度はことしの1月からスタートして、すでに岩手県や福島県、東京都でも発表されている。
「こうした注意報とか警報が出た時には、私たち一人ひとりが失火防止の当事者としてきちんと対応するという心がけをしてほしいと思います」(NPO法人日本防火技術者協会理事長・関澤愛さん)
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