和食はユネスコ文化遺産
2013年12月4日、「和食」が、ユネスコの人類の無形文化遺産に登録された。登録が決定された理由には、さまざまな特徴があげられる。また、2011年3月11日の東日本大震災からの復興というメッセージも込められている。
「無形文化遺産」とは、芸能や伝統工芸技術などの形のない文化であって、土地の歴史や生活風 習などと密接に関わっているもの。ユネスコの「無形文化遺産保護条約」では、この無形文化遺産を保護し、相互に尊重する機運を高めるため、登録制度を実施した。
2010年には、「フランスの美食術」「メキシコの伝統料理」「地中海料理」などの食に関する無形文化遺産が登録されている。

登録された和食の4つの特徴を紹介し、継承していきたい。和食の4つの特徴は以下の通り。 特徴1:自然の恵みの食材と、調理や保存の工夫 -多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重(農林水産省サイトより)- 特徴2:栄養のバランスがいい一汁三菜(いちじゅうさんさい) -健康的な食生活を支える栄養バランス(農林水産省サイトより)- 特徴3:旬の食材と季節の飾りつけ -自然の美しさや季節の移ろいの表現(農林水産省サイトより)- 特徴4:正月などの年中行事の特別な料理 -正月などの年中行事との密接な関わり(農林水産省サイトより)-
コレステロールを減らす和食
2026年2月26日放送のNHK「あしたが変わるトリセツショー」で、コレステロール食事編が紹介された。悪玉コレステロールを食事でコントロールできるという。
ここで大切なのが「TJD」だ。「TJD」とは何だろうか?
「TJD」は、TJD(The Japan Diet)であり、日本動脈硬化学会が推奨する、動脈硬化や脂質異常症の予防・改善を目的とした健康的な和食スタイルの食事法。
魚、大豆製品、野菜、海藻、きのこ類を積極的に摂り、肉の脂身や甘いお菓子、減塩を意識した食事(一汁三菜)を特徴としている。積極的に摂るべき食材は、魚、大豆・大豆製品、野菜(緑黄色野菜)、海藻、きのこ、こんにゃく、未精製穀類(雑穀や麦)。
控える食材としては、肉の脂身、動物性脂、お菓子・砂糖入り飲料、アルコール。調理法は減塩、脂の質を意識し、食物繊維を豊富に摂取する。
その結果、動脈硬化リスクの低減、コレステロール値の改善。NHKの番組などで紹介され、コレステロール対策として注目されている。具体的なメニューは日本動脈硬化学会の公式サイトで確認できる。
誰もが気になる!? 卵は1日何個までならOK?
卵は非常にすぐれた栄養源ですが、コレステロールを多く含む食品でもある。かつては「卵は1日1個まで」とも言われていましたが、最近は「何個でも食べても大丈夫」という意見も耳にする。
実は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、2015年からコレステロールの摂取制限(目標量)は撤廃されている。理由の一つに挙げられるのは…、食事から摂取するコレステロールの吸収率は人によって20~80%と大きく異なる。
つまり、卵を食べてコレステロール値が上がる人もいる一方で、卵を食べてもコレステロール値が上がらない人もいる。
ならばコレステロール値が正常な人なら、卵を何個食べても大丈夫なのか?専門家によると、たくさん食べ続ければ間違いなく血中のコレステロール値は上昇するとのこと。卵を含めたコレステロールをふだんの食事にプラスすると、血中のLDL(悪玉)コレステロールが上昇することが分かっている。
コレステロール値が正常な人は…あまり気にする必要はないが、食べ続けると数値が上がる可能性もコレステロール値が高い人は…1日のコレステロール摂取量を200㎎未満が目標(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022より)
卵はMサイズでコレステロールが200㎎以上とされるので、数値が高い人はかかりつけの医師と相談して摂取する必要がある。
数値改善の秘策は“和食”にあり
世界が認めた健康食「和食」はコレステロール値を改善する効果も!
ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食;日本人の伝統的な食文化」の特徴には【健康的な食生活を支える栄養バランス】が挙げられる。
一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは、理想的な栄養バランスと言われている。また、「うまみ」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っている。
1958年から調査が開始された世界7か国(日本・フィンランド・オランダ・旧ユーゴスラビア・イタリア・ギリシャ・アメリカ)による共同研究、「セブン・カントリーズ・スタディ」において、日本人の総コレステロールの数値が、各国の中でもいちばん低かったことが分かっている。
しかし、和食であれば必ずコレステロールの数値が改善されるわけではない。
日本各地で食べられてきた和食の中には濃い味付けのものが多くあり、食塩の多い食事は高血圧や血管疾患の危険性を高めるため、必ずしも健康的とは言えない。また、外国から見た「和食」は、天ぷら、すき焼き、ラーメンなど特定の料理を示すことが多く、中には健康のために食べ過ぎに注意すべきものもある。
そこで!
動脈硬化予防のために日本動脈硬化学会が推奨しているのが、「The Japan Diet (ザ・ジャパン・ダイエット)」という食事法だ。
専門家おすすめの食事法 The Japan Diet
健康を意識しつつ、食事を楽しみましょう!
「The Japan Diet (ザ・ジャパン・ダイエット)」 で推奨されるのは、次のような食べ方。これらの指針に沿えば、和風以外の料理や味付けも問題。
【その1】肉の脂身、動物脂、鶏卵、清涼飲料や、菓子などの砂糖や果糖を含む加工食品、アルコールを控える
【その2】魚、大豆、大豆製品、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻・きのこ・こんにゃくを積極的にとる
【その3】精製した穀類を減らして未精製穀類や雑穀・麦を増やす
【その4】甘みの少ない果物と乳製品を適度にとる
【その5】減塩して薄味にする
高齢者や医師から動脈硬化のリスクが高いと診断された方は、医師や管理栄養士と相談しながら取り組りくもう。
最新研究で分かった、The Japan Dietパワー!
「The Japan Diet(ザ・ジャパン・ダイエット) 」で推奨される食品には、コレステロールを作らせない、コレステロールを追い出す効果がある。
①コレステロールを作らせない効果!
魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、肝臓でのLDLコレステロール(いわゆる“悪玉”コレステロール)の合成を抑制する働きがある。また、魚の摂取量が多い人は、虚血性心疾患のリスクが約40%低下することが研究から分かっている。
②コレステロールを追い出す効果!
緑茶に含まれる「カテキン」や、大豆やナッツ類に含まれる「植物ステロール」、海藻や野菜に含まれる「水溶性食物繊維」は、小腸でのコレステロールの吸収を抑制して、血中のLDLコレステロール値を低下させる働きがある。
食生活は、主食・主菜・副菜を基本に、バランスの良い食事をこころがけ、食べ過ぎに注意しよう。
おすすめの食品と、食べ過ぎには注意すべき食品を意識して、長く続けることが大切。
おすすめ食品・・・未精製穀類/雑穀、緑黄色野菜・そのほかの野菜、魚(青魚)、海藻・きのこ類・こんにゃく、大豆・大豆製品、甘みのない果物・緑茶
注意すべき食材・・・脂身の多い肉、肉の加工品、内臓類・卵黄、生クリーム・ナチュラルチーズ、菓子類、甘味飲料・アルコール類
NHKの番組サイトでは、TheJapanDietレシピ集として、★大豆ミート入りハンバーグ ★ぶりのごま焼き ★たらのそぼろあんかけ中華風などが紹介している。参考にしてみよう。
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