天体分光学

 天体を対象にした分光学。分光学とは物体が発する光(電磁波)を波長または周波数成分に分解して測定することにより、対象の組成や温度、密度などを調べることをいう。

 夜空の星をよく見ると赤い星、青い星、白く見える星など色々な星があることがわかる。この色の違いは主に表面温度によるものであるが、くわしく調べると、天体の成分や天体の動きなど様々なことがわかる。

 その調べる方法としてスペクトル線を調べる方法が使われる。星の光を分光器でスペクトル線にして分析。光の放射領域に存在する原子や分子がわかる。1814年にフラウンフォーファー(J. von Fraunhofer)が太陽光に暗線(吸収スペクトル)を見つけたことにより、恒星大気の構造・組成の研究や、大気吸収線の波長変動の精密測定による太陽系外惑星の探査などが行われている。

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 宇宙に地球に100兆倍の水

 2011年11月、地球からはるか120億光年離れたクエーサー(准恒星状天体)に、地球上の海水の100兆倍の水が存在することが、科学者らの研究で明らかになった。

 地球の340億倍の質量を持つこのクエーサーを分析していたコロラド大学ボルダー校のジェーソン・グレン准教授らが、数百光年の範囲に広がる大量の水蒸気を発見した。カリフォルニア工科大学がハワイ島マウナケア山に設置している天体望遠鏡で、分光器を使って観測された。

 120億光年離れた天体を観測すると、見えるのは120億年前の姿だ。宇宙は136億年前のビッグバンで誕生したと考えられているが、その16億年後にはすでに水が存在していたことになる。

 これほどの量の水が見つかったのは観測史上初めて。銀河系内で数光年の範囲に分布する水を全部合わせても、同クエーサーに比べれば4000分の1にすぎないという。

 研究には両大学のほか、航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所、カーネギー天文台、ペンシルベニア大学や日本の宇宙科学研究所(ISAS)が参加している。



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