宇宙には、生物の材料が存在する
2026年6月12日、米国防総省は12日、UFO情報開示・第3弾として、新たに72件のファイルを公開した。
同じ日に欧米では、スティーブン・スピルバーグ監督の新作映画「ディスクロージャー・デイ」が、公開され米国・カナダの週末興行収入で4400万ドル(約70億円)を記録した。両者とも宇宙人の存在がテーマになっている。
一方、科学技術の分野では、宇宙に漂う小惑星「ベンヌ」などの砂から、生物のタンパク質をつくるアミノ酸や、DNAやRNAの原料になる塩基や、そして糖も発見されたことがことがわかっている。これらは生命の材料になる物質である。
2026年3月17日には、日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星で採取したサンプルから、DNAやRNAのもととなる5種類の「核酸塩基」がすべて見つかったとを、JAMSTEC(海洋研究開発機構)などの研究グループが発表している。これにより、生命のもととなる物質が太陽系に広く存在することがわかった。
次は小惑星などから、DNAやRNAの構成物質である「ヌクレオチド」やDNA、RNAそのものが発見されれば、生命は地球だけのものではないことが初めて証明されることになる。
宇宙で「アミノ酸」が発見された意味
2022年(令和4年)6月6日、注目すべきニュースが報道された。2020年12月に地球に帰還したJAXA(宇宙航空研究開発機構)の探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の砂から、アミノ酸が20種類以上見つかった、という。
アミノ酸は、私たちの体の約20%を占めるたんぱく質をつくっている。そんな「いのちのもと」であるアミノ酸が、地球上だけのものでなく宇宙にも存在していることが証明された。驚くべきことである。
味の素は、うま味成分であるアミノ酸「グルタミン酸」を主成分とした「味の素®」を世界で初めて発売した企業であり、アミノ酸研究のリーディングカンパニー。
アミノ酸が、地球上だけでなく、宇宙にも存在していることが証明されたことがすごいことだ。アミノ酸は、私たちの体に多く含まれており、生命を維持するために必要な成分。
このアミノ酸が、原始地球上に存在していたことが「生命の起源」の1つと考えられている。アミノ酸は私たちの生命そのものを生み出す、重要な物質なのだ。アミノ酸は「いのちのもと」といってよいと思う。
私たちの生命の誕生についても、「地球外起源説」、「原始大気起源説」、「原始海洋起源説」などいくつかの説があるが、いずれにしても「生命の源はアミノ酸」だといわれている。
これまで「マーチソン隕石」をはじめ、宇宙から飛来した隕石中にアミノ酸が存在することがわかっていた。アミノ酸は宇宙にも存在すると考えられたが、しかし、このケースでは、隕石が地球に落下した際に、地球上のアミノ酸が混入したのではないかという疑いも残っていた。
マーチソン隕石
オーストラリア南東部、メルボルンから内陸に100kmほど行ったところにマーチソンという名の村がある。1969年9月28日11時前、村の上空でひとつの火球がきらめいた。火球は3つに分かれて消え、空に煙がたったかと思うと30秒後には爆音が鳴り響き、地面にはたくさんの隕石が落ちてきた。
このマーチソン隕石Murchison meteoriteはすみやかに適切な方法で回収され、分析の結果、珍しい炭素質コンドライト型だということがわかった。人類は幸運にも、希少タイプの隕石の良質な試料を、大量に手に入れた。
大量とはいっても本当に限りある試料ですから、世界中の研究者が必要に応じて少しずつ使っている。マーチソン隕石からはこれまでの約50年間で多くの研究者によって80種類をこえるアミノ酸が検出されてきた。
マーチソン隕石には微量のグリシン、アラニン、グルタミン酸、ベーターアラニンが確認され、地球以外の宇宙にも生命体が存在した痕跡ではないかと考えられている。また、5億年前の三葉虫の化石からはアラニンなどのアミノ酸が検出されるなど、現在でも化石や隕石のアミノ酸から生命起源の謎を解く研究が続けられている。
マーチソン隕石のアミノ酸は、地球に落下してから混入した可能性があった。だが「はやぶさ2」により小惑星「リュウグウ」から直接採取された砂を、地球上のアミノ酸が混入しない厳重な条件で運搬し、分析されたサンプルからもアミノ酸が発見された。これによって「小惑星にアミノ酸が存在していること」が初めて証明されたのだ。
つまり、地球外にアミノ酸が存在しているということが証明された。これはすごい発見だったといえる。
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