火星探査の今

 現在、火星探査は地表でのローバー(無人探査車)による地質・生命痕跡の調査が行われており、将来の有人飛行に向けた技術開発が活発である。

 アメリカ(NASA)の「パーサヴィアランス」などが現地で高精細なパノラマ写真を撮影し、過去の水や生命の謎に迫るサンプル採取を続けている。パーサヴィアランス(NASA)は、ジェゼロ・クレーターで活動中。またキュリオシティ(NASA)は、過去から継続してゲール・クレーターの環境調査を実施中である。

 日本では、火星衛星探査計画MMX[Martian Moons eXploration」が行われており、人類未踏の“火星の月”、衛星フォボスを主な探査地とし、地形や内部構造、組成、重力などを観測し、表面の砂や岩石を採取・帰還する計画だ。(写真はMMX探査機)

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 火星と衛星の起源は、太陽系形成論の未解決問題の1つとされている。火星衛星の起源には、大きく2つの仮説、巨大衝突説(火星への天体衝突で形成されたとする説)と、捕獲説(太陽系外縁から飛来した小惑星が火星の重力で捕獲されたとする説)」が唱えられている。

 MMXは、この謎に迫るべく、フォボスの表面からサンプルを採取し地球に持ち帰る。

 火星衛星探査機「MMX」公開 秋にも打ち上げへ

 火星の衛星「フォボス」から表面の砂を地球に持ち帰る日本の探査機が、ことしの秋にもH3ロケットで打ち上げられるのを前に、鹿児島県の種子島宇宙センターで報道関係者に公開された。

 火星衛星探査機「MMX」は、世界で初めて火星の衛星「フォボス」に着陸して砂を採取し地球に持ち帰ることを目指して、553億円をかけて開発された。

 探査機はことしの秋にもH3ロケットで打ち上げられる見込みで、13日、種子島宇宙センターで報道関係者に公開された。

 機体は3つの部分で構成され、すべて連結させると高さ5.3メートル、重さ4.4トン余りある。13日はフォボスに向かう際に使うエンジンや燃料を載せた「往路モジュール」が切り離された状態で公開された。

 連結された2つの部分のうち「探査モジュール」には、フォボスに着陸するための4つの脚が取り付けられ、表面の砂を採取する装置や、さまざまな観測機器が搭載されている。

 また、「復路モジュール」には、砂を地球に持ち帰るカプセルやNHKとJAXA=宇宙航空研究開発機構が共同で開発したスーパーハイビジョンカメラが搭載されている。

 探査機は1年ほどかけて火星付近に到着し、3年間探査を続けたあと、打ち上げからおよそ5年後の2031年度にフォボスの砂を地球に持ち帰る計画だ。

 JAXAの川勝康弘プロジェクトマネージャは「探査機の開発が完了し、いよいよ宇宙に旅立ち活躍を始めるスタートラインに立った。解像度の高いカメラで何が見えるのか楽しみだ」と話した。



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