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厄介者のエチゼンクラゲ。毎年8月〜10月に大量発生して日本海に押し寄せる。発生場所は中国南沿岸部と考えられている。日本海の定置網にかかり、多大な損害を与えているという。

何か有効な対抗策はないものだろうか?一度料理に使おうと挑戦した番組があったが塩辛くてうまくいかなかった。

今回は、エチゼンクラゲからコラーゲンを抽出することに挑戦した。エチゼンクラゲは90%が水分で、コラーゲンは0.1〜1.2%程度含まれている。うまく「災い転じて福と成す」ことができるだろうか?化粧品原料メーカーのテクノーブルは年内の実用化を目指している。

今日はコラーゲンについて調べたい。(参考HP Wikipedia)


コラーゲンのしくみ  トリポコラーゲン
 

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エチゼンクラゲからコラーゲン抽出 化粧品原料メーカー


化粧品原料メーカーのテクノーブル(大阪市)が、厄介者のエチゼンクラゲからコラーゲンを抽出する技術を開発した。魚や豚を使うコラーゲンより保湿効果などで上回るといい、年内にも化粧品会社などへの販売を本格化させる計画だ。

エチゼンクラゲは9割以上が水分だが、0.1〜0.2%程度は不純物が少ないコラーゲン。「数十匹から200グラム程度」抽出できるという。05年秋から、福井県内の複数の漁協の協力を得て抽出方法などの研究を進めていた。(asahi.com 2007年01月24日)

 

コラーゲンとは?


コラーゲン (Collagen) は、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成する蛋白質のひとつである。体内に存在しているコラーゲンの総量は、ヒトでは、全蛋白質のほぼ30%を占める程多い。

また、コラーゲンは体内で働くだけでなく人間生活に様々に利用されている。ゼラチンの原料はコラーゲンであり、化粧品、医薬品などにも様々に用いられている。

コラーゲンのしくみは?

コラーゲン蛋白質のペプチド鎖を構成するアミノ酸は、"―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" と、グリシンが3残基ごとに繰り返す一次構造を有する。この配列は、コラーゲン様配列と呼ばれ、コラーゲン蛋白質の特徴である。

例えば、I型コラーゲンでは、この "―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" が1014アミノ酸残基繰返す配列を持っている。(アミノ酸X) としてプロリン、(アミノ酸Y) として、4(R)ヒドロキシプロリン(プロリンが酵素によって修飾されたもの)が多く存在する。この1本のペプチド鎖はα鎖と呼ばれ、分子量は10万程度である。

多くの型のコラーゲンでは、このペプチド鎖が3本集まり、縄をなうようにお互いに巻きついて、らせん構造を形成する。これがコラーゲンの構成単位であり、トロポコラーゲンと呼ばれる。

トロポコラーゲンを作る際、1本1本のペプチド鎖は、左巻きのポリプロリンII型様の二次構造をとり、3本のペプチド鎖は、お互いに1残基分ずつずれて、グリシンが中央に来るようなゆるい右巻きのらせん構造を形成する。I型コラーゲンの場合、その長さはおよそ300nm、太さは1.5 nmほどである。 

コラーゲンの種類は?


2004年までに、ヒトのコラーゲン蛋白質は30種類以上あることが報告されている。それぞれのコラーゲンは、I型、II型のようにローマ数字を使って区別される。例えば、真皮靱帯などではI型コラーゲンが、関節軟骨ではII型コラーゲンが主成分である。また、すべての上皮組織の裏打ち構造である基底膜にはIV型コラーゲンが主に含まれている。体内で最も豊富に存在しているのはI型コラーゲンである。

これらのコラーゲン蛋白質は、すべてが上述のコラーゲン細線維を形成するタイプとは限らない。コラーゲン細線維を形成するタイプのコラーゲン蛋白質は "線維性コラーゲン"、線維を形成しないものを "非線維性コラーゲン" と呼ぶ。非線維性コラーゲンでは、細く微小なコラーゲン分子のまま、結合組織の構成成分となっている。

下記は、ヒトのコラーゲンの各型の性質と主な分布である。(一部)

I型コラーゲン 
線維性コラーゲン。最も大量に存在するコラーゲン。骨に大量に含まれ、骨に弾力性を持たせるのに働いている。皮膚の真皮にも非常に多く、皮膚の強さを生み出す働きがある。

I型コラーゲンは、α1鎖(I型) 2本とα2鎖(I型)1本が集まって形成される。I型コラーゲンは、多くの組織でコラーゲン細線維、更にはそれが集まったコラーゲン線維の主成分である。

なお化粧品のコラーゲンは保水のために配合されているのであり、皮膚にコラーゲンを塗ったからといって、それが摂取され皮膚に良い効果をもたらすような事は無い。
II型コラーゲン 
線維性コラーゲン。軟骨に主に含まれているコラーゲン眼球硝子体液の成分でもある。II型コラーゲンは、3本のα1(II型)鎖から構成される。
III型コラーゲン 
線維性コラーゲン。I型コラーゲンの存在する組織にはIII型コラーゲンも共存する場合が多い。III型コラーゲンは、コラーゲン線維とは別の、細網線維(さいもうせんい)と呼ばれる細い網目状の構造を形成し、細胞などの足場を作っている。
IV型コラーゲン 
非線維性コラーゲン。基底膜に多く含まれており、平面的な網目状のネットワークを形成し、基底膜の構造を支えていると考えられている。基底膜はすべての上皮組織の裏打ち構造で、上皮細胞の足場になる。
V型コラーゲン 
線維性コラーゲン。I型コラーゲン、III型コラーゲンの含まれている組織に、少量含まれている。V型コラーゲンは、α1(V型)鎖、α2(V型)鎖、α3(V型)鎖が様々な割合で混合した三量体の混合物である。
VI型コラーゲン 
非線維性コラーゲン。VI型コラーゲンはα鎖が2本逆向きに会合したものが2つ集まった四量体を形成する。細線維(マイクロフィブリル)の成分である。細線維は、コラーゲン細線維とは別の線維状構造で、直径13 nm程度で細胞外基質に存在する。
VII型コラーゲン 
非線維性コラーゲン。IV型コラーゲン同様、基底膜の構成成分である。三量体を形成する。
VIII型コラーゲン 
非線維性コラーゲン。血管内皮細胞などがつくっている。また盛んに形態形成が起こっている組織で多くつくられている。
(以下 略)

コラーゲンのはたらきは?


皮膚の保湿成分

皮ふの本体は、意外にも真皮の部分なのです。その真皮は、20歳を境にして歳とともに薄くなります。老年期には20歳時よりも入80%も薄くなります。
ところで、これら真皮の主役はコラーゲンで、全体の約70%を占めています。
コラーゲンが不足すると、保湿効果が衰え、カサカサの皮膚になるのです。

関節の軟骨成分

骨と骨が接する関節は、軟骨で覆われていますが、この軟骨の50%もコラーゲンです。軟骨の覆いがなくなると、骨と骨とが直接ぶつかるようになります。そのため、すれあった骨が変形してき ます。

血管の弾力成分

コラーゲンのチューブといってもよい血管は、細かい傷を絶えず生じています。
その傷の修理は、コラーゲンをつくる働きが鈍ればスムーズにいかなくなります。
コラーゲンの新陳代謝が低下すると、血管は柔軟性を失い、その部分が硬くなってきます。これが動脈硬化の始まりです。 

コラーゲンを多く含む食品


動物で、コラーゲンが多く含まれているところは、人間と同じ骨や軟骨、 腱、皮、内臓などです。肉類では、骨つきのスペアリブや鶏の手羽先、豚肉、鶏ガラなどに、コラーゲンが豊富に含まれています。

ゼラチン  ゼリー(増粘多糖類ではなくゼラチンで作ったもの) 牛筋 軟骨唐揚げ  鶏皮  魚皮 ふかひれ エイひれ にも含まれています。
 
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