
ここ湘南でも、今日16日午前10時過ぎ頃、家族から「ゆれてる!地震」という声があがった。私はすぐに気づかなかったが、照明のヒモが大きくゆれているのでようやく気がついた。
「今年は地震が多いな。先日もあったし、今回もたいしたことはないか。」と思った。しばらくしてテレビで第一報が入った。なんとまた新潟方面とのこと、ここも地震が多い地域だ。最大震度が6ということでちょっと大きいかなと思ったが、外出するので、あまり気にとめなかった。
ところが、その後次々と被害がわかる。「家屋倒壊」、「脱線」、「避難する人々」、「柏崎原発で火災発生」「死者7人」などの情報を外出先のテレビで知ることができた。
被害の大きさがだんだんわかってきた。そしてもうすぐ、避難所の3056人は被災1日目の夜を迎える。どうやらガス、や水道、電気などのライフラインがストップするなど、5万戸に影響が出ている。食料、水、トイレなどの問題がすぐに起こりそうだ。
今日は現時点での新潟県中越沖地震について調べる。(参考HP:気象庁・毎日新聞)
今回の地震とは?名前、震源地、発生時刻、震度など
7月16日午前10時13分ごろ、新潟県と長野県で強い地震があり、新潟県長岡市、柏崎市、刈羽村、長野県飯綱町で震度6強を観測したほか、信越地方を中心に東北から中国地方にかけて震度5〜1を観測した。
気象庁によると、震源は新潟県上中越沖で、震源の深さは約17キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.8と推定される。今回の地震は地表に近いところで起こる直下型地震だと思われる。
気象庁は今回の地震を「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」と命名した。
日本及びその周辺で断層を原因として発生する地震には大きく3種類ある。断層のでき方、深さにより、直下型地震(浅い)、海溝型地震(中)、プレート内地震(深い)に分けられる。
現在の被害状況
死者・重軽傷者
毎日新聞によると、16日午後8時現在、死亡者は柏崎市で6人、刈羽村で1人の計7人、重軽傷者は両県と富山県で計802人に上った。
家屋被害 避難者
家屋の倒壊は全壊が322件、半壊が122件で計444件。全壊のうち307件は柏崎市内だった。刈羽村や長野県栄村などで多数の山崩れが発生。学校や公共施設などに避難している人は、柏崎市で2931人、刈羽村で125人の計3056人に上った。(その後1万2千人に増えた。)
ライフライン
ライフラインでは、柏崎市を中心に2万5198戸で停電、5万戸以上で断水し、3万4000戸へのガス供給が止まった。いずれも復旧の見込みは立っていない。交通では、JR信越、北陸線などの特急、急行など計51本が運休。
交通
JR東日本によると、信越線の「米山トンネル」(柏崎市)通過中の貨物列車(17両編成)が地震直後に脱線。運転士は徒歩で近くの駅に避難した。また、青海川駅(柏崎市)近くの線路で土砂崩れが発生し、16日午後5時現在、新津−黒姫駅間が不通。
この影響で、関西・北陸と関東・東北・北海道を結ぶ特急10本、急行4本、快速2本が運休。同線復旧の見込みは立たず、17日も運休する。
また、越後線柏崎駅(柏崎市)に停車中の普通電車(2両編成)も脱線。東北、長野の両新幹線も地震直後に一時、運転を見合わせた。
高速道では北陸自動車道の上越IC(インターチェンジ)−長岡JC(ジャンクション)の上下線で、通行止めになった。国土交通省によると、午後4時現在、国道では計7区間が通行止め。
通信
地震の影響で16日、新潟、長野両県を中心に、固定電話や携帯電話がつながらなくなる通信障害が起きた。柏崎市内の一部では、固定電話の305回線が地震直後から約8時間不通になった。
携帯電話は、ソフトバンクモバイルが、基地局間を結ぶ通信ケーブルの一部が切断され、新潟、長野両県の93局の管内で、幅広い障害が出ている。NTTドコモは柏崎市内の9局、KDDI(au)は同市と上越市の最大計3局で、通信システムの機能が一時停止。各社は、被災地での通話規制を実施した。
NTT東西は16日、新潟、長野、石川の3県全域を対象に、安否確認などのメッセージを聞くことができる「災害伝言ダイヤル」(有料)を開設した。「171」をダイヤルした後、音声ガイダンスに従って録音・再生する。被災地以外の人も利用できる。
携帯電話は、インターネット接続のメニューボタンを押し、「災害用伝言板」(無料)を選択する。被災地からは伝言の登録と確認ができるが、その他の地域は確認のみ可能。
柏崎原発停止・火災事故
東京電力は16日、新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電の4基が自動停止したため、柏崎刈羽原発はすべて停止した。
夏の最大電力需要に対する供給に支障が出る可能性があるとして、追加供給策の検討に入った。東電は今夏の渇水や猛暑に備え、長期停止中の2基の火力発電を再稼働させているが、追加の再稼働や他の電力会社からの融通も視野に入れ、検討を進める。
同原発の稼働停止が長期化すれば、気温が通常の場合でも供給不足が懸念される。
地震による初の原発火災が起きた東京電力の柏崎刈羽原発。関係自治体への連絡は、マニュアルではファクスで同時に行うことになっていたが、地震で使用できない状態になり、電話で順次連絡したため、刈羽村への通報は火災発生から1時間以上遅れた。
連絡が遅れた刈羽村では、同11時過ぎに県からの連絡で原発の自動停止は防災無線で流したが、火災発生は放送しなかった。
東電の担当者は「地震でファクスが使えなくなる事態は想定していなかった。今後の課題として検討したい」と話している。
塩崎恭久官房長官は同日正午前に記者会見し、東京電力柏崎刈羽原発の建物外の変圧器で起きた火災について「放射能漏れは確認されていない」と説明(その後放射能を含む水が排水に混じったことがわかる。人体に影響はないという。)
緊急地震速報システム
地震の大きな揺れが到達する前に予測震度を知らせる気象庁の「緊急地震速報」は、今回の地震で最大震度6強を観測した4市町村のうち、震源に近い柏崎市と刈羽村で間に合わなかったことが分かった。長岡市は揺れが届く3秒前、飯綱町は20秒前に情報を発信した。
同庁は10月から、震度4以上が予測される地域を対象に、テレビや集客施設の館内放送などを通して一般向けに速報を開始する。同庁地震火山部は今回の結果について「震源が浅く内陸に近い場合は、間に合わないことがある。速報システムの限界でもあるが、揺れの前に情報提供できた所もあり、効果はある」と説明している。
(毎日新聞 2007年7月16日)
![]() |
新潟県中越地震―特別報道写真集 新潟日報社 このアイテムの詳細を見る |
![]() |
10.23新潟県中越地震1年の記録―報道写真&記録DVD 新潟日報社 このアイテムの詳細を見る |
��潟�<�潟��