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夜空にある星の距離はどのくらい離れているのだろうか?どの星も同じ距離にあるように見える。

400年前までは、宇宙に天球という硬い球があり、これにすべての恒星は張り付いていると考えられていた。

当時は地球がこの世の中心であり、地球のまわりを太陽も月も、惑星も恒星もすべての星がまわっていると考えられていた。これを天動説とよぶ。

この考えは、コペルニクス、ガリレオ、ケプラーらが地動説を説き、しだいに修正されていくことになる。

近年では、様々な方法で星の距離が正確に測られるようになっている。よく使われる方法に三角測量による方法がある。

三角測量は目的となる基準点とそこから離れた2つの測点の計3点を調べる方法で測点と測点の距離、3点を結ぶ3角形の内角を測定することで、基準点までの正確な距離を出すことができる。

三角測量は地図をつくるために古来から使われてきた方法で、日本では1800年、伊能忠敬が日本地図をつくったのが有名。

天体の距離を測るのにも三角測量が使われていたが、これまでは9050光年が最高であった。

今回、国立天文台と鹿児島大学が1万7千光年の距離の天体を測定することに成功した。

今後は15年ほどかけて約1000個の星の位置を測り、立体的な「銀河系地図」をまとめる。同天文台の小林秀行教授は「2、3年のうちに10万光年先まで測れるようにし、銀河系全体を見渡せるようにしたい」と話している。

今日は三角測量による天体の距離の求め方について調べる。(参考HP Wikipedia・国立天文台) 

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銀河系地図作りへ一歩 まず1万7250光年


私たちの銀河系(天の川銀河)の姿を明らかにするため、星の位置を高精度な三角測量で調べて「銀河系地図」の作製を進める国立天文台と鹿児島大学が、この方法による測定では最遠となる距離の決定に成功した。約1万2000〜1万3000光年の距離にあるとされていた星が、実際は約1万7250光年にあることを突き止めた。

宇宙三角測量のしくみ

測定したのは、オリオン座の方角にあるS269。これまでは、その色や明るさから距離が推定されていた。

今回は、地球が太陽の周りを回る間に、狙った星の見える角度の変化(年周視差)を利用して距離を測る三角測量の方法を使った。

他の方法と比べて高い精度が得られるが、数千万分の1度という小さな角度を検出したり、大気の揺らぎを取り除いたりするのが技術的に難しく、これまでは9050光年が最高記録だった

研究グループは、岩手県や鹿児島県など国内4カ所にある電波望遠鏡を組み合わせて、直径2300キロの巨大な「仮想電波望遠鏡」として活用

別の星も同時に観測して大気の揺らぎを差し引く工夫も取り入れ、高精度に測れる距離を約2倍に伸ばした。今回の測定は、月面に置いたサッカーボールの輪郭を、地球から判別する水準に相当するという。

今後は15年ほどかけて約1000個の星の位置を測り、立体的な「銀河系地図」をまとめる。同天文台の小林秀行教授は「2、3年のうちに10万光年先まで測れるようにし、銀河系全体を見渡せるようにしたい」と話している。  (asahi.com 2007年07月13日)

三角測量とは何か?


三角測量は、距離を測りたい物体を2箇所から観測し、その見かけの方向の違いから距離を割り出す方法。このとき、2箇所から見たとき方向(角度)の差を、視差(あるいは三角視差)と呼ぶ。三角視差を用いた距離決定は日常生活でも良く利用され、その最も身近な例は人間の目である。人間は2つの目の間で発生する視差を利用して、物の距離を認識している。

天体の距離を測定する時にも、三角測量は仮定のいらない最も正確な方法として利用できる(※三角測量以外の方法で求めた天体の距離は、星や銀河の明るさ、あるいは宇宙の膨張則など、なんらかの仮定の上で求めた間接的な方法)。

年周視差とは何か?


我々の住む地球が太陽の周りを1年かけて公転しているために、例えば夏と冬では天体の位置(地球から見た方角)はほんの少しだけ変化する。この天体位置変化を年周視差と呼ぶ。

年周視差と天体の距離は反比例するので、年周視差を観測することができれば何の仮定もなしに天体の距離を直接求めることができる。ただし、年周視差は人間の目には見えない大変小さい量で、例えば銀河系の中心にある天体を観測した場合、年周視差は約3000万分の1度という途方もない小さい値である。

最新の宇宙三角測量法「VERA」
近年「VERA」という電波望遠鏡を使った、最先端の観測技術を駆使して、天体の位置を10マイクロ秒角(3億6千万分の1度)という超高精度で計測できるようになった。

そして、天体の位置を一年を通して超高精度で計測し、年周視差を測ることで、天体の距離を正確に求められる。ちなみに、VERAの目標精度である10マイクロ秒角は、月面上の置いた1円玉を地球から見たときの見かけの大きさに相当する。

※マイクロ秒角は、100万分の1秒角を意味します。また、1秒角は3600分の1度です。

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