
私たちの生活は微生物なしでは考えられない。例えば微生物が使われている食品をあげてみよう。ヨーグルト、納豆、みそ、しょうゆ、パン、お酢、お酒、ワイン、チーズなどさまざまなである。
これらの食品には有用な微生物、乳酸菌、納豆菌、酢酸菌などの細菌類やコウジカビ、酵母菌、青カビ、白カビなどの菌類がいる。
また一方で、さまざまな病気を引き起こす有害な微生物もいる。
例えば大腸菌、コレラ菌、ペスト菌、破傷風菌、ジフテリア菌、サルモネラ菌などの細菌類やノロウイルス、インフルエンザウイルス、ハシカウイルス、ポリオウイルス、エイズウイルスなどのウイルスである。
実に微生物はさまざまなであるが、汚れた水をきれいにするもの、これも微生物と聞くと驚くのではないだろうか。
水をきれいにする微生物には菌類、細菌類だけでなく、原生生物(単細胞生物)や、後生動物(小型多細胞動物)が含まれている。これらの微生物の集まりを「活性汚泥」という。「活性汚泥」は下水処理場などで使われている。
不思議なことであるが、私たちの生活はこのように、目には見えない「微生物」に大きく関係している。今日は「微生物」と「活性汚泥」について調べる。(上図 a、ツリガネムシ・b、アメーバ 原生動物 c、クマムシ d、ワムシ 後生動物 参考HP Wikipedia・東京都下水道局)
そもそも微生物とは何か?
微生物とは、人間の肉眼ではその構造が判別できないような微小な生物を指す言葉である。
具体的には細菌、原生生物、ウイルス、菌類などや、後生動物のうち、顕微鏡的大きさ以下の生物を指す。
後生動物とは何か?
後生動物 (こうせいどうぶつ、Metazoa)は、生物の分類法の1つで、動物のうち、単細胞である原生動物をのぞいたもの。
海綿動物、線形動物、扁形動物、節足動物、腔腸動物、セキツイ動物などほとんどの動物。2界説での動物界から原生動物を除いたもの、5界説で動物界とされたものにほぼ等しい。
活性汚泥とは何か?
汚れた水を容器に入れ、空気を吹き込んで数日間そのままにしておく。すると、はじめに見られなかった綿状の小さいかたまりが集まってだんだん大きくなって沈んでいく。
ちょうど、お椀に入ったみそ汁が雲のようにだんだん沈んでいく様子と似ている。これが「活性汚泥Activated Sludge」である。
活性汚泥(かっせいおでい)とは、人為的・工学的に培養・育成された好気性微生物群を主成分とする「生きた」浮遊性有機汚泥の総称であり、排水・汚水の浄化手段として下水処理場、し尿処理場、浄化槽ほかで広く利用されている。
活性汚泥の微生物とは何か?
活性汚泥を顕微鏡で見ると様々な生物が動き回っているのがわかる。菌類や細菌類、原生動物、小型後生動物の集まりである。
原生動物としてはアメーバ、ケントロピキシス、 トリネマ、タイヨウチュウ、
アスピディスカ、メンガタミズケムシ、ツリガネムシ、ゾウリムシ、ナベカムリなどがいる。
小型後生動物としてはヒルガタワムシ、イタチムシ、クマムシ、ベニアブラミミズ、センチュウなどがいる。
活性汚泥はどこから来るか?
活性汚泥の中に出現する生物はだいたい土壌の中に生息している。胞子の形で空気中を浮遊しているものもある。これらの生物は雨によって地表に落ちてきたり、地面から流れてきて下水道に入り、環境に適合したものが増殖して生物群をつくる。
東京都下水道局ホームページはこちら
→ http://www.gesui.metro.tokyo.jp/kids/biozukan/biozukan.htm
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活性汚泥モデル―ASM1,ASM2,ASM2d,ASM3 味埜 俊,国際水協会・生物学的廃水処理の設計および運転を支援するための数学モデルに関するタスクグループ 環境新聞社 このアイテムの詳細を見る |
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