
毎日暑い日が続く。暑い夜少しでも涼しく過ごせるように今日は、真夏に起こった不思議な現象について話そう。
地区自治会の手伝いで、近所の公園に祭りの櫓(やぐら)を建てに行った。公園に行ってみるともうすでに多くの人が来ていた。作業は皆で協力して木を組み櫓をつくるのだが、木にはほぞやほぞ穴、継手、仕口などがありうまく組みあがるようになっている。
休憩時間に公園の地面を見ると無数の穴があいている。はじめはアリの巣かと思ったが、アリの姿が見えない。植物の根に酸素を送るため誰かが穴をあけたのかと思ったが、誰が、いつ、こんなにあけたのか考えると不自然である。
さて、皆さんはこの不思議な穴、なんだかわかりますか?
不思議な謎の穴の正体、正解はセミの抜け出した穴である。祭りのときに子供に教えてもらった。子供はよく観察している。
今年は4年に1回のセミの大発生の年だそうで、近くの木の葉の裏にはセミの抜け殻がびっしりと、くっついていた。
セミが増えても私たちの生活には関係なさそうだが、セミにかかわる、不思議な現象が2つある。1つは夜中にまで鳴きうるさいこと、もう1つはインターネットを不通にさせることである。
なぜ近所のセミは夜中にも鳴くのか?そしてなぜ、インターネットは不通になったのか?について今日は調べよう。
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今夏、大阪はセミがうるさい 「去年の2倍」専門家予想
大阪市内でセミの数を調査しているグループが、今夏はセミが去年の2倍以上発生すると予測している。セミの抜け殻調査を14年前から実施しており、そのデータから今年は4年に1回の大発生の年に当たると推測。大音量のクマゼミが集まる大阪市東住吉区の長居公園では8月25日から世界陸上競技選手権大阪大会が開催されるが、専門家は「セミのうるささに選手もびっくりするのでは」と話している。
予測したのは大阪市立大の沼田英治教授と同市立自然史博物館の初宿(しやけ)成彦学芸員のグループ。93年から市民ボランティアとともに、同市西区の靱(うつぼ)公園でクマゼミとアブラゼミの抜け殻を集めて、羽化したセミ数を推測してきた。
その結果、セミの数は毎年、交互に増減しているうえ、4年に1回大発生していることが判明した。また、どの4年間をとっても、合計のセミ抜け殻数が9万7000〜10万6000個で、平均は約10万2500個になった。
04〜06年の3年間の合計は6万3866個なので、平均から引き算して、今年の発生数を約3万8600匹と推測。前年が約1万6000個だったため、発生数は2倍以上になる可能性があるという。04〜06年に長居公園など他の3カ所でも調べた結果、セミの増減傾向は一致していた。
セミの発生数になぜ規則性があるのか。沼田教授は「まだ分からないが、セミの幼虫が木の樹液を吸える根付近の『席』の数が決まっていて、ある年にたくさん占められれば、別の年は数が限られてくるためではないか」と話す。
長居公園周辺は体が大きくて大きな音を出すクマゼミが多く、大阪府内でも最もうるさい場所の一つという。長居公園に設置した騒音計は、昨年はピーク時に90.4デシベルを記録した。今年は8月上旬にピークを迎える見込みで、94デシベルと予測。90デシベルは騒がしい工場内に相当する音量で、今年はうるささが、さらに高まりそうだ。
初宿さんは「セミがうるさい海外の大都市の例はあまり聞いたことがない。クマゼミの少ない東日本や、海外から来た選手、観客は相当驚くのでは」と話している。 (asahi.com 2007年07月28日)
なぜセミは夜中に鳴くか?
ここ数年、真夜中にセミが鳴くようになった。図鑑によると、セミが鳴くのには、それぞれに適した温度や日の照り具合や湿度などが影響する。
鳴く時間は種類によって異なり、ヒグラシの朝夕型、ミンミンゼミの午前型、一日中鳴いているニイニイゼミの終日型、アブラゼミの午後型などに大きく分けられる。そして夜は休息とある。そもそも、セミは真夜中に鳴くのだろうか。
「街灯などがあると、夜でもセミが鳴くことがあります。また、気温が25℃以上になっていると、やはり夜でも鳴くことがあります」と専門家。
東京に生息しているセミは、コエゾゼミ、エゾゼミ、アカエゾゼミ、クマゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、オガサワラツクツクボウシ、ハルゼミ、エゾハルゼミ、ヒメハルゼミ、ヒグラシの13種。オガサワラツクツクボウシは小笠原諸島の固有種なので、本土では12種となる。
この中で、主に夜中にカン違いをおこして鳴くのは、都心に生息数が多いアブラゼミ、ミンミンゼミ、ニイニイゼミだそうだ。
インターネットを不通にさせた原因は?
光ファイバーは便利であるが、ガラスなのでケーブルを踏めば割れる。また少しでも傷つけば通信が切れる。以外に脆いところがある。
そして昨年、静岡以西で発生した、約数千件のインターネットの不通事故の原因がなんと、クマゼミがつけた傷によることがわかった。
損傷を受けるのは、クマゼミに枯れ枝に産卵する性質があり、ケーブルを枯れ枝と間違えて固い産卵管を突き刺すからである。
さらにくわしく調べてみると、ケーブルのくぼんだところに産卵する性質があり、くぼんだところに光ファイバーの線が通っているので、現在ケーブルの構造を変えて対処している。
いかがですか涼しくなったでしょうか? え よけいに暑くなった?失礼いたしました。
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