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今年の夏はまだ続いている。9月に入っても各地で真夏日の記録を更新している。札幌では9月21日に31.1度の最高気温を記録。1921年9月18日の30.1度の記録を更新した。

気象庁の秋の3カ月予報によると、太平洋のペルー沖と正反対のインドネシア近海で対流活動を活発化させたラニーニャ現象は冬まで続く見通し。このため9月は、猛暑となった8月同様に太平洋高気圧の影響で残暑が尾を引くことになりそうだ。

ただ、夏のようにカラッと晴れるわけではなく、「9月特有のぐずつく空模様で、蒸し暑いだけ」(気象庁)と、うんざりする天気が続く可能性もある。10月になっても高い気温は続き、初冬ともいえる11月に入ってようやく平年並みに落ち着く見込みだ。

この異常な暑さの中、北極の氷が9月16日に観測史上最小になったことが海洋研究開発機構の解析でわかった。16日の海氷面積は419.4万平方キロでこれが今期の最小になるようだ。



北極圏研究ウェブサイトでは、独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が取り組んでいる北極圏研究や国際北極圏研究センターについての情報を、より多くの人に提供している。このサイトで毎日の北極海の海氷面積を知ることができる。参考にしてほしい。

今日は北極圏とは何か?氷が溶けておきるさまざまな現象とは何か?について調べる。(参考HP Wikipedia・北極圏研究ウェブサイト
 

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北極の氷、今季最小に 1カ月で日本列島3個分減る


8月に観測史上最小となった北極海の海氷の面積が、さらに日本列島3個分も減少、今月16日に今季最小になったことが海洋研究開発機構の解析でわかった。70〜80年代と比べると、日本列島7.5個分も縮小したことになる。

海洋機構によると、16日の海氷面積は419.4万平方キロだった。その後、海域に氷が張り始めたため、この値が今季最小になる見込み。70〜80年代、面積が最小になるこの時期でも約700万平方キロはあったという。

海氷の面積は、今年8月15日に530.7万平方キロになり、78年に衛星観測を始めて以来の最小記録を更新していた。北極海の海氷が減少すると、地球温暖化を加速する原因になる。「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が予測する地球温暖化が進行するペースより、30年以上も速くなっている。(asahi.com 2007年09月23日)

北極圏とは何か?


北極圏とは、北極点を中心とした高緯度地域のことで、単に北極海と、その周辺の北米大陸やユーラシア大陸の北部、グリーンランドなどの島々を大まかに指したり、地図上の北緯66度33分以北(夏に白夜になることがある地域)を指します。しかし、学問分野により捉え方は様々です。

北極海と「ツンドラ気候区」とを合わせた地域、「永久凍土層」の地域、「オーロラ及び磁気嵐」の地域、「最も暖かい月の平均気温が10℃を越えない」地域、「ツンドラ植物」の地域、また、ベーリング海・オホーツク海などの海域も北極圏の研究対象として捉えられています。 人の活動の少ない地域であり、現地観測の空白域も多い地帯です。

地球温暖化で氷が溶けておきること


海水面の上昇
地球全体の温暖化により、陸上の氷床・氷河が溶けたり、水温の上昇により海水の膨張が起こると、海面上昇が発生する(北極海などの海に浮かんでいる氷が溶けても海水面は上昇しない。それはコップの水に氷を浮かべて、溶けても水が溢れないのと同じだ)。

環境難民の発生
海抜以下の地域を抱えた各国、特にオセアニアに集中している島国などにとっては、温暖化による海面上昇は差し迫った問題となっている。既にツバルでは集団移住が計画されており、今後この様な海面上昇による移民(環境難民)の発生が予測されている。

IPCCの第3次報告書には、温暖化の結果降水量が増加するために南極については氷床の体積が増加するだろうと明記されていますが、西暦2100年までに30cmから1mの海面上昇が起こるだろうと計算されています。

シベリア永久凍土の融解
もうすでに、シベリアの永久凍土がどんどん減っており、それが原因でマンモスの化石などが見つかりやすくなっていると言われている。

さらにシベリアの平原の永久凍土の中には、植物由来の炭素の地層が世界の地表の11%に当たる広大な範囲に広がっている。

これら水分の多い地層(ピート層)にはほとんど酸素が含まれていないので、放出される炭素は二酸化炭素の12倍の温室効果をもたらすメタン(CH4)になる。地球温暖化のスピードがさらに速くなっていくかもしれない。

沿岸養殖業に影響
日本においては、温暖化による小さな海面上昇でも汽水域(海水と真水の交わる水域)の移動などの影響があり、汽水域を必要とするノリ、カキ、アサリなどの沿岸養殖を含む各種の漁業に、深刻な影響を与える懸念がある。

また、秋に起きやすい異常潮位による浸水区域の広域化を招くため、防潮扉、それに伴う排水ポンプの設置など、海岸沿いの地域経済及び自治体に多くの負担を強いることとなる。

ホッキョクグマの減少
北極圏に生息するホッキョクグマの3分の2が2050年までに、地球温暖化による海氷の減少で死滅するとの予測を「米地質学調査所(USGS)」が発表した。

北極海の氷は、ホッキョクグマがエサのアザラシを採ったり、子育てしたり、生息に欠かせない場所だ。夏場に海氷が解けてしまうと、陸上にあがったクマの体重は減り、子グマの生存率も低下するなど、生息を大きく脅かす。

ホッキョクグマは世界に2万〜2万5000頭が生息しているとされており、約6000〜8000頭に減ってしまう計算だ。

地下水位の上昇
また、東京などの沿岸部に近い都市部の、海岸に近い地域では、温暖化による海面上昇に伴い、地下水の水位が上昇する。これにより、地下鉄など地下に埋設された空洞部分の地下水に対する浮力が増し、地下道の破壊を招く恐れがある。

この対策として、地下設備のアンカー固定を行う作業が必要となります。温暖化との直接の関連性は見受けられないが、東京などでは近年、地下水の上昇に伴い、地下駅の浮力の上昇が問題となる。

塩害の懸念
同時に、温暖化による海面の上昇は地下水における海水の侵入をも意味する。
日本の工業地帯は主に海岸部に集中し、多くの地下水をくみ上げ工業用水として使用している。すでに地盤沈下などで工業用水のくみ上げの規制は行われているが、これに海水が混入し始めると、工業用水としての利用はできなくなる。

このため、淡水化事業、ダム水利権など多くの問題が発生することになる。また、海岸に近い水田では、地下深くにあった塩分の層が地表近くに達し、干拓地などにおける水田では、稲作に深刻なダメージを与えることが懸念される。加えて、河川の塩水くさびの影響が中流域にまで達すると考えられ、平野部の農業用水や生活用水の取水に大きな影響を与えるものと考えらる。

 

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