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化石が好きな人は多い。恐竜、アンモナイト、マンモスなど生物の化石は、太古の世界へのロマンを感じることができる。博物館でも、特別展や企画展の目玉となることも多い。

はたして恐竜に体温はあったのだろうか?どんな皮膚の色をしていたのだろうか?本当に羽毛の生えた恐竜はいたのだろうか?現代に実在しないからこそ、さまざまな想像力をかきたてられる。だから楽しいのだろう。

化石というと生物の死がいが石になったものであるが、生物でない化石もある。それは何だろう?

それは生物の生活した跡の化石である。生物ではないのにそこに生物がいることをはっきり教えてくれる。例えば生物が生活した巣の跡、例えば生物の足跡、例えば生物が排泄した物などである。これらの化石を「生痕化石」という。

このような化石からも様々な想像ができるが、その生物が生活していた環境がはっきり想像できる化石がある。それは何だろう?

例えばサンゴというと何を思い出すだろうか?沖縄の海のような暖かな海を思い出すであろう。

例えばシジミというと何を思い出すだろうか?広い湖を思い出すのではないだろうか。

このように、生物がいたころの環境を想像できる化石を「示相化石」という。今日は「生痕化石」、「示相化石」について調べる。(参考HP Wikipedia)

生痕化石とは?


生物そのものではなく、生物の活動の痕跡が岩石などに残されたものを指す。 

化石とは、一般的には過去の生物の痕跡が岩石等に残されたものを指すが、生物の体そのものではなく、生物が活動した痕跡、たとえば足跡や摂食の跡、糞などが化石として発見される場合がある。これを生痕化石という。

生痕化石の例
巣穴:特に砂や泥の海底に巣穴を掘って生活している、ゴカイやカニ、アナジャコなどの底性動物の巣穴は、多数が集まって発見されることがある。
這い跡:海底の静かな泥表面を動物がはい回った跡が化石として出るもの。ゴカイのような動物ならば、のっぺりとした溝のような跡が残るが、三葉虫の這い跡は、腹面左右に並ぶ足が泥表面を掻いた跡が残る。他に、泥に潜って触手を外に伸ばした跡が残る例もある。
足跡:足を使って歩く動物の足跡である。恐竜の足跡が有名。ウミサソリが水中から陸に出た足跡、というのもあり、動物の上陸の瞬間などといわれる。
糞化石:糞が化石として出るもの。食性を直接に知る手がかりになる。

示相化石とは?


示相化石(しそうかせき、facies fossil)というのは、その時代の環境条件がわかるような化石のことである。化石から、その生物の生きていた環境を推定することができた場合、その化石の発見によって、その地層が堆積した時、そしてその場所の環境が推察できる。たとえばそれが熱帯に生息するものと考えられれば、その地域が当時は熱帯域の気候にあったと判断できるし、それが海岸性の生物であれば、その地点は海岸か、それよりさほど遠くないところであったと判断できる。このような判断が可能になる化石を、示相化石という。

示相化石の例
たとえばゾウの化石が出れば、一般には温暖な地域であったのだと想像がつく。しかし、それがマンモスであれば、むしろ寒冷な地域であったと判断される。これは、マンモスが現生のゾウとは異なり、非常に厚い毛皮に覆われていたことから、寒冷な気候に適応していたと考えられるためである。

たとえばサンゴ礁は、古生代の初期から現在に至るまで、さまざまな地域で発達していたと考えられる。化石としては、石灰質の骨格を大規模に発達させた生物が大量に集中する形で発見される。

現在のサンゴ礁はすべて熱帯の浅い海にある。これは、造礁サンゴが共生藻を持ち、彼らの光合成産物によって生活しているからである。したがって、古代に於いてもサンゴ礁を形成する生物は似たような条件で、似たような生活を送っていたと考えるのである。つまり、サンゴ礁の化石が発見されれば、そこはかつて、熱帯の浅い海であったと考えられる。
  

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