子供の日は子供達に夢を与える特集番組が多くよかった。子供だけでなく大人も「これは!」という情報があってよかった。
一番よかったのは、空気動力自動車だった。まさか、空気で車が動くとは思わなかった。確かに自動車エンジンはガソリンを燃焼させると、体積が数千倍に変化する。その物理的変化を動力にしている。とくに熱エネルギーを動力にしているわけではない。
この時にガソリンを燃やすから、二酸化炭素やNOXやSOXを出し問題になっている。だったら最初から無害な空気を圧縮して保管し、それをエンジンに送り込めばよい。はたしてエンジン内のピストンは、圧縮空気の圧力に押されて、車体を動かした。
スキューバダイビングでは圧縮した空気をタンクに入れる。その空気を少しずつ吸って人間は水中で活動できる。50mまで潜ると空気は20〜30分ほどで消費してしまうが、水深5m程度の水面近くでは2〜3時間も活動できる。
人は空気を吸い続けていないと死んでしまうが、自動車がパワーを必要とするのは加速する時だけである。あとはほとんど慣性で動いている。これなら圧縮空気は、自動車にも十分応用可能だった。まさにコロンブスの卵だ。
調べてみると、もうすでに実用化、販売も予定されていた。1月に約29万円の低価格車「ナノ」を発表したインドの自動車大手、タタ・モーターズが、フランスのベンチャー企業が開発した世界初の空気動力乗用車「OneCAT(ワンキャット)」の製造、販売を計画している。
都市部の短い距離を移動するだけなら圧搾空気だけで間に合う、長距離走行時にはガソリンなどの燃料でピストンを動かし、圧搾空気を補充する。時速50キロを上回るスピードが出るという。
車体はグラスファイバーを使い350キロまで軽量化したため、圧搾空気を供給するための燃費性能は1リットル当たり約50キロメートルと極めて高い。
ガソリンや石油の値段がまた上がり、穀物をはじめさまざまな物の値段が上がり続けている。この投機的で実態とはかけ離れた、理解に苦しむ物価上昇は、我々中流者層から貧困者層をいやおうなく直撃している。
おまけにミャンマーを襲ったサイクロンなど、地球温暖化の問題は深刻だ。新エネルギーはまだまだ実用化が遅れている。そこに現れた空気動力自動車。これは有望なエネルギー源として注目し続けたい。
タタ自動車、空気自動車を発売か
つい先日、英国ジャガーやランドローバーをフォードから買い取ったインドの大手メーカー"タタ自動車"は、電気でもなく圧縮空気で動くという通称エアーカーの販売を始めるようだ。
ワンキャット(OneCAT)と名付けられたこのエアーカーは、フランス・ベンチャー企業MDIが基本開発したもので、同社オフィシャルサイトによるとファイバーグラス製のボディで3人乗りの“ベース”、3〜6人乗りの“ノーマル”が用意される。ボディサイズは、両モデルとも全長×全幅×全高:3.4×1.65×1.7mで、それぞれ重量は320、380kg、発生馬力こそ15、22馬力となっているが、最高速度は時速90、110km。
シャシー内にカーボン製のタンクを搭載しており、たった3分で圧縮空気の補充が完了。圧縮空気だけで4時間の走行が可能、さらにガソリンエンジンコンプレッサーを搭載・、液体燃料を使用できるバーナーで空気を暖めれば最長で800kmの走行もできるようになる。そして、約66km/L、約59km/Lという超低燃費にも驚かされる。
タタ自動車は、インド国内での販売が1年以内で、3500/5300ユーロ(約55/83万円)というこれまた驚きの低価格を設定している。 ( auto-web 2008/3/27 )
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