血液型が話題になることが多い。特に話題になるのはABO式だが、他にはRH式、HLA式、MN式など約300種類の分類法が発見されている。ほとんどは、赤血球や白血球の表面のタンパク質の違いによって分けている。
ところで、そもそも血液とは何だろうか?
血液とは何か?
血液とは血管に流れる動物の体液である。全身の細胞に栄養分や、酸素を送り届けたり、全身の細胞から不要となった老廃物や二酸化炭素を運び去る働きをする。
また、ケガをしたときに血液を固めるフィブリノーゲンや免疫グロブリン、アルブミン、ホルモン、神経伝達物質などのタンパク質をふくんでいる。
ヒトの血液の量は体重のおよそ 1/13(約8%)であり、体重 70 kg の場合は、約 5.4 kg が血液の重さである。
血液の色が赤いのはなぜ?
血液の色はヒトを含む脊椎動物の場合は「赤く」見える。これは赤血球に含まれるヘモグロビン(鉄を含むタンパク質)の色である。ゴカイやミミズ等の環形動物の血液も赤いが、これはヘモグロビンと同じく鉄系ではあるがエリスロクルオリンという成分による。
無脊椎動物であるカニ、エビやタコは銅系タンパク質のヘモシアニンのために青色の血液を持っていたり、ホヤなどではバナジウム系のヘモバナジンのため緑色に見える血液を持つなど多数の血色素が存在する。同じような色であっても異なる色素成分によることも多い。また、呼吸色素の種類により、酸素の運搬能力(効率)も異なる。
血液の成分とは?
血液には血球成分と血漿成分(液性成分)からなり、その比率は 45:55 である。また、血球成分は赤血球96%、白血球3%、血小板1%で構成される。血漿成分は水分96%、血漿蛋白質4%、そのほか微量の脂肪、糖、無機塩類で構成される。
赤血球
骨の中の骨髄で作られる1個の細胞。血液中に最も多く含まれる。
(1)形…中央に窪みのある円盤状。核はない。
(2)働き…ヘモグロビンという色素を持ち酸素を運搬。
ヘモグロビン->鉄を含んだ色素。赤血球が赤いのはヘモグロビンを含むため。
白血球
赤血球と同じく、1個の細胞から成る。顆粒球、リンパ球、単球がある。
(1)形…アメーバ状で赤血球よりも大きい。
(2)働き…血液中を動き回り、体内に入ってきた細菌を食い殺す。
血小板
細胞の一部がちぎれてできたもの。
(1)形…不定形。赤血球よりも小さい。核がない。
(2)働き…血液の凝固に関係する。
血漿(けっしょう)
血液中の淡黄色の透明な液体。水 (91%) の次にたんぱく質 (7%) が多い。
アミノ酸、脂質、ブドウ糖、無機塩類などの栄養分を溶かし込み、各組織へ運ぶ。呼吸で生じた二酸化炭素、不要物を運ぶ。また血しょうの中には、血液を固めるフィブリノーゲンや免疫グロブリン、アルブミン、ホルモン、神経伝達物質などのタンパク質もふくむ。
組織液(間質液)
血漿が細胞の外にしみ出したもの。組織内の細胞と血液との交換によって成分が変化するため、体の部位ごとに成分は異なる。
アミノ酸、脂質、ブドウ糖、無機塩類などの栄養分や、呼吸で生じた二酸化炭素、老廃物を含む。また血しょうと同様に、アルブミン、ホルモン、神経伝達物質などのタンパク質もふくむ。
リンパ
リンパ管の中を流れる液で、成分は血漿とほぼ同じであるが、白血球の一種であるリンパ球が見られる。
その働きは、組織から余剰になった液を取り除き、消化吸収された脂質を循環系まで運ぶ 。また免疫担当細胞(リンパ球、単球、抗体を産生する形質細胞)の産生をする。
参考HP Wikipedia「血液」「赤血球」「白血球」「血漿」「組織液」「リンパ」
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