動体視力に関するタンパク質「ピカチュリン」

 先日、動体視力に関係するタンパク質「ピカチュリン」が発見された。その場所はどこか?

 正解は「網膜」にある「視細胞」と「視神経」にある「リボンシナプス」から発見された。「ピカチュリン」は細胞中のイオン調節をし、動体に関する光の刺激を素速く「脳」に伝える働きがある。

 目の中で光を屈折させるものは?

 さて目の中で光を「屈折」させ網膜に「焦点」を合わせる機能は目のどこにあるだろう?

 正解は「水晶体」と「角膜」である。

「水晶体」というレンズを、「毛様体筋」が厚みを調節して焦点を合わせる事はよく知られている。しかし「屈折」というのはそれだけではない。

 実際には「屈折」の大部分は「空気」と「角膜」との屈折率の差によってほとんど行われており、「水晶体」は「焦点」の調整のみに関わっているといってよい。そのため、「角膜」が傷つくと失明のおそれがある。(参考:Wikipedia)

 複雑な目の構造

 脊椎動物の目は複雑な構造であり、何か一つでも要素が欠けると正常な視力が得られないと考えられたので、しばしば創造論者によって「最初から完全な状態で作られていなければ目は目たりえない」として進化論の否定的な例の引き合いに出される。

 創造論者はキリスト教・聖書原理主義者ということもできる。彼らによると聖書は絶対で「世の中のすべては神が創造した」という結論にすることが、その議論の目的である。複雑なヒトの目のつくりは、創造論者の格好の「神の贈り物」であった。

 しかし、科学的に見ると「空気と水では屈折率が異なり、動物が陸上に進出する前はより単純な目で視覚が得られた(角膜も必要としない)」というし、動物界を広く観察すれば、実に様々な段階の眼が存在し、現在ではむしろそこから進化をたどることが可能な場合が多い。

 実際の所すべて創造論でまとめることも出来ないし、すべて進化論でまとめるのにも無理があるように思える。

 スウェーデンの眼科医であるアルヴァル・グルストランド(Allvar Gullstrand)は眼の中の光の屈折について、科学的(物理数学的)な方法を利用して研究。この結果、彼は1911年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

 アルヴァル・グルストランド

 アルヴァル・グルストランド(1862年〜1930年)はスウェーデンの眼科医。

 彼は1894年から1927年まで、ウプサラ大学の眼科学及び光学の教授であった。彼は視像と目の中での光の屈折の研究に物理数学的な方法を利用した。この結果、彼は1911年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

 さらに乱視についての研究と検眼鏡や白内障治療に用いる矯正レンズの強化で知られる。死後、ストックホルムのNorra begravningsplatsenに埋葬された。(出典:Wikipedia)

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