いろいろな商品にはってある、環境ラベルとは何だろうか?

 環境ラベルとは、環境保全や環境負荷の低減に役立つ商品や取組みに添付するラベルのこと。1978年に旧西ドイツで制度が始まった。その後世界に広まり、日本では、1989年のエコマークが最初である。

 1990年7月に旧西ドイツが主催してベルリンで開かれた、「環境保護ラベルに関する国際会議」において、「環境保護ラベルに関するベルリン声明」が出され、各国間の情報交換を進めていくことになった。現在では、国際標準化機構のISO 14020によって、環境ラベルについての運用規定を定めている。

問題 次の環境ラベルは、何の環境ラベルかおわかりだろうか?



正解と解説

a.エコマーク
エコマークは、環境保全に役立つと認められた商品に付けられ、“環境にやさしい暮らし”を願う人たちが、商品を選択しやすくなることを目的としています。厳しい審査基準をクリアした商品にだけ付けられる環境のブランドマークです。環境省所管の(財)日本環境協会において、幅広い利害関係者が参加する委員会の下で運営されています。

b.エコリーフ環境ラベル
製品の環境情報を、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法を用いて定量的に表示し、インターネットなどを通じて公開することにより、ラベル利用者がグリーン購入・調達に活用するとともに、メーカーが環境負荷のより少ない製品(エコプロダクツ)を開発・製造・販売していくための動機付けとなることをねらいとした環境ラベルです。ISOの分類では、2006年7月に国際規格化された「タイプIII環境ラベル」に属します。(社)産業環境管理協会が運営しています。

c.PCグリーンラベル
環境にやさしいパソコンを購入したいというお客様の選択の目安となるよう、パソコンメーカーの団体である有限責任中間法人パソコン3R推進センターが運営するパソコンの環境ラベル制度です。環境に十分配慮したパソコンの設計・製造や情報公開などに関する基準を「PCグリーンラベル基準項目」として定めており、パソコンの3Rを推進しています。

d..国際エネルギースタープログラム
パソコンなどのオフィス機器について、稼働時、スリープ・オフ時の消費電力に関する基準を満たす商品につけられるマークです。日本、米国のほか、EU等7か国・地域が協力して実施している国際的な制度です。経済産業省が運営する制度です。

e.省エネラベリング制度
省エネ法により定められた省エネ基準をどの程度達成しているかを表示する制度です。省エネ基準を達成している製品には緑色のマークを、達成していない製品には橙色のマークを表示することができます。
表示方法等についてJIS規格が制定されています。

f.統一省エネラベル 
省エネ法に基づき、小売事業者が省エネ性能の評価や省エネラベル等を表示する制度です。それぞれの製品区分における当該製品の省エネ性能の位置づけ等を表示しています。

g.自動車の燃費性能の評価及び公表
自動車の燃費性能を示すマークで、省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)に基づく燃費基準を達成しているもの及び同基準を5%以上、10%以上、20%以上上回る燃費性能を有するものにステッカーを表示する。

h.環境・エネルギー優良建築物マーク表示制度
室内環境水準を確保のうえ、一定水準以上の省エネルギー性能を有する建築物に表示されるマークです。マークを表示することで、環境・エネルギー対策への取組が企業等のイメージアップに繋がり、また、一般の方々も、事務所や店舗、宿泊施設などを利用するときの選択肢として生かされます。国土交通省所管の(財)建築環境・省エネルギー機構が運営する制度です。

i.再生紙使用マーク
古紙パルプ配合率を示す自主的なマークです。
古紙パルプ配合率100%再生紙を使用しています。
3R活動推進フォーラム(旧ごみゼロパートナーシップ会議)で定められたものです。

j.グリーンマーク
原料に古紙を規定の割合以上利用していることを示すグリーンマークを古紙利用製品に表示することにより、古紙の利用を拡大し、紙のリサイクルの促進を図ることを目的としています。経済産業省所管の(財)古紙再生促進センターが取り扱っています。

k.牛乳パック再利用マーク
使用済み牛乳パックを原料として使用した商品につけられるマークです。
NPO法人 「集めて使うリサイクル協会」が管理・運営し、市民団体である「全国牛乳パックの再利用を考える連絡会」とともに普及を図っています。

l.間伐材マーク
間伐材を用いた製品に表示することが出来るマークです。間伐の推進及び間伐材の利用促進等の重要性をPRするとともに、消費者の製品選択に資するものです。
マークの使用には普及啓発での使用と間伐材製品への使用の2種類あります。
日本の森林資源の保続培養、森林生産力の増進を図ることを目的とした協同組合である全国森林組合連合会が運営する制度です。


参考HP Wikipedia「環境ラベリング制度」・環境省「環境ラベル等データベース


エコプロダクツ時代の到来―環境マーケティングと環境ラベル
山本 良一
日科技連出版社

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対訳&解説 ISO14020/JIS Q14020,ISO14021/JIS Q14021,ISO14024/JIS Q14024,ISO TR14025/JIS Q TR0003 環境ラベル―一般原則&タイプ1,2,3
山本 良一,山口 光恒
産業環境管理協会

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