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今春「横浜サイエンスフロンティア高」開校!
横浜市にこの4月、すごい高等学校が開校する。全国で初めて、先端科学技術を専門に学ぶことができる高校「横浜市立横浜サイエンスフロンティア高」である。場所は横浜市鶴見区小野町。横浜駅から京浜東北線で鶴見駅で下車。鶴見川沿いを海岸方向に歩くと17分で学校に着く。近くには「理化学研究所」がある。

テレビ番組やホームページで見ると、実験室がすごい。一台数百万〜数千万円もするような分析装置、実験装置がずらりと並ぶ。このような実験実習ができる部屋が20もある。そして電子顕微鏡、天体望遠鏡と天体ドーム、コンピューター室など最新の設備が充実している。

普通の中学校・高等学校にはこんな最新機器なんて一つもない。うらやましい、ため息が出るほどだ。この設備を高校生が使うことができるのだ。「将来、この高校からノーベル賞受賞者を出したいという」横浜市長の言葉もうなずける。私も高校生だったら受験したいところだ。

第一期生志望状況
神奈川県の公立高校、前期選抜の競争倍率は約2.2倍。この学校では倍率5.21の超難関となった。入学案内の選考基準を見ると、内申点では専門の理・数に加え英語の点が2倍に評価される。科学研究で県レベルの受賞があると有利だ。

1月27日、前期試験が始まった。定員71人に受験生370人が挑んだ。前期試験では面接と論文があった。論文のテーマは2問、さすが先端科学技術を学ぶ理数系校らしく、1つ目は「世界の食料自給率やエネルギーについて」の論文、グラフから世界と日本の課題を書く。2問目は「その課題をあなたが国際社会で活躍する科学者、リーダーなら2030年までにどう解決するか」を各100字でまとめる。

受験生は地元の鶴見区、川崎市が約50人、小田原や海老名など市外組も15人ほどいた。合格発表は2月3日だ。後期試験は2月19日で、定員166人。見学会は生徒、保護者が約7000人も殺到する人気だった。(参考:毎日新聞 2009年1月28日より)

楽しみながらゆっくり学ぶことが大切
ただ、入学する高校生はまだ15才、圧倒的な最新設備・まわりの雰囲気などで気後れしてしまいそうだ。劣等感も持ってしまうかもしれない。だが大事なのは楽しむこと。科学の中でも自分の好きなものをたくさん見つけて楽しみながら、ゆっくりと、しっかり勉強してほしい。

常任スーパーアドバイザーの和田昭允氏(東大名誉教授)も「大切なことは、面白いことを見つけ、愉快に学び、楽しんで考えることです。勉強は言ってみれば、知識(料理)を頭に入れ(食べ)て、知恵(消化酵素)で使える知識(栄養)に変えて身につける、つまり智力(体力)をつけてどんな難しい問題も克服すること、に譬えられます。」と言っている。

横浜サイエンスフロンティア高のホームページから学校の教育理念・教育目標を調べてみた。

教育理念
学問を広く深く学ぼうとする精神と態度を培いながら、生徒一人ひとりが持つ潜在的な独創性を引き出し、日本の将来を支える論理的な思考力と鋭敏な感性をはぐくみ、先端的な科学の知識・技術、技能を活用して、世界で幅広く活躍する人間を育成する。 

教育目標
広い視野、高い視点、多面的な見方を身につけさせ、ものごとに対する柔軟な思考力・解析力を培い、論理的頭脳を養う。
旺盛な探究力、豊かな創造力、世界に通じるコミュニケーション能力、自立力を培うことによって、よりよく生きる知恵を養う。
社会における己の使命を自覚し、積極的に社会に貢献しようとする志を養う。
人格を陶冶し、有為な社会の形成者としての品格を養う。
幅広い知識と教養を身につけ、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな心身を養う。  

教育内容
本校では、「先端科学技術の知識を活用して、世界で幅広く活躍する人間」の育成を目標にしています。

生徒には、先端科学技術の実験や国際交流・海外研修などを通して「驚きと感動」を与えます。
この「驚きと感動」が「もっと知りたい」という知的好奇心を高め、生徒を「知の探究」へと導きます。
「知の探究」では理数教育、英語教育に重点を置き、高い学力を身につけるために学習を進めます。

この「驚きと感動」と「知の探究」の相乗効果により、創造力、探究力、コミュニケーション力、自立力の4つの力を身につけさせ、目標とする人材育成を目指します。

参考HP 「横浜サイエンスフロンティア高」 → http://www.city.yokohama.jp/me/kyoiku/sidou2/koukou/sfh/ 

サイエンス・インポッシブル―SF世界は実現可能か
ミチオ カク
日本放送出版協会

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