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 桜咲く上野公園
 3月28日10時頃、上野駅公園口を降りると、開花宣言の出た後の土曜日、ということもあり、上野公園では桜を見る人達で賑わっていた。

 今年東京の桜の開花は3月21日。平年より7日早く、昨年より1日早い。ただその後、気温の低い日が続いたため、この日は4分咲きというところ。日本気象協会の予想では、東京のサクラは31日に満開を迎える。

 上野公園の手前の国立西洋美術館では、これも人気の「ルーヴル美術館展」が開催されていた。上野公園の向こう側の上野動物園も人気があるスポットだ。そのすぐ近くにある、国立科学博物館で「大恐竜展」は開催されている。入り口はそれほど混んではいなかったが、中に入るとなかなかの盛況ぶりだ。

 毎年違う「恐竜展」
 「恐竜展」というと、過去に何度もやっている。「またか」という人もいるかもしれない。しかし、今から1億年から2億年前の地球を見た人は誰もいないので、今日まで信じられた説が、明日変わることもある。世界では化石が今も発掘されていて、そのつど新しい発見があり、謎が解明される。ほとんどが、想像で語られる未知の世界なのだ。

 わずか2000年前の邪馬台国がどこにあるかでさえ、人類は諸説を繰り広げ、1つに決められないでいる。まして、1億年〜2億年という長い年月を越え、何があったかを、想像して描く、我々人類の可能性はすばらしいと思う。

 そんなわけで、国立科学博物館で「大恐竜展」があると聞き、今回はどんな新しい発見があったのだろうと、楽しみにしていた。

 南半球の「大恐竜展」
 今回の「大恐竜展」の見どころは、何といっても南半球の恐竜の化石で、これだけ集められたのは日本初のことである。

 恐竜が地球上に現れたのは約2億3000万年前の中生代三畳紀後期、現在の南アメリカあたりとされている。約65000万年前中生代白亜紀後期に、謎の絶滅をするまで1億6000万年も恐竜の時代は続いた。

 この間、陸地の地形にも大きな変化が起きた。もともと地球上にたった1つの存在だった超大陸「パンゲア」が1億6000万年前南北2つに分裂した。北半球の大陸をローラシア、南半球の大陸をゴンドワナという。その後ゴンドワナは、さらに分裂し、1億年前には南米、アフリカ、オーストラリア、南極、マダガスカル、インドなどに分かれた。

 迫力ある恐竜展示
 こんなわけで、北半球の恐竜と南半球の恐竜はそれぞれ別々に進化したのである。例えば北半球の肉食恐竜、ティラノサウルスは南半球にはいない。しかしそれに勝るとも劣らない「マプサウルス」という巨大肉食恐竜がアルゼンチンで発見された。

 草食恐竜も北半球のブラキオサウルスは南半球には見られず、かわりに巨大草食恐竜「マシャカリサウルス」がブラジルで発見されている。

 今回の目玉は、この2種類の巨大恐竜の骨格標本の展示。これ以外には、500本もの歯を持つ「ニジェールサウルス」、4メートルの翼を持つ、翼竜「タラソドロメウス」などが展示されている。

 恐竜は鳥の祖先というのが最近の通説になっているが、翼竜は恐竜のなかまにもなっていない別の生物だとされている。発掘された翼竜の頭の骨格をみると、そのわけがよくわかった、恐竜とはまったく違うからだ。

 さらに今回、目を引くのは恐竜の色である。今まで恐竜の皮膚の色は謎であったが、思い切って実物模型にカラフルな彩色を施している。これにより、あたかも恐竜が現代に蘇ったかのような錯覚を覚えた。この色彩によって、初めて目にした恐竜の骨格が、さらに迫力を増し目の前に迫ってくる。

 この「大恐竜展」平成21年3月14日(土)〜6月21日(日)まで開催されるが、ぜひ家族で、春休みに訪問したいスポットの1つである。

 国立科学博物館「大恐竜展〜知られざる南半球の支配者〜 」 平成21年3月14日(土)〜6月21日(日)
 会場 国立科学博物館(東京・上野)
開館時間 午前9時〜午後5時、金曜日は午後8時まで
※4月25日(土)〜5月6日(水・振休)は午後6時まで延長開館 (5月1日は午後8時まで)
※入館は各閉館時間の30分前まで 
 休館日 毎週月曜日 ※ただし、3月23(月)、30日(月)、4月27日(月)、5月4日(月)は開館
 入館料 (常設展も観覧可) ●一般・大学生:1,500円(1,200円)●小・中・高校生:600円(500円) ※( )内は前売り、20名以上の団体。 ※未就学児は無料。 ※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。
●金曜限定ペア得ナイト券:2名で2,000円 ※金曜夜間開館の時間に限り、「ペア」(2人同時入場、男女問わず)で入場する場合、お得なチケットです。(金曜日午後5時から午後8時まで。最終入館は午後7時30分)
 主催 国立科学博物館、読売新聞社

 

参考HP 国立科学博物館 大恐竜展 

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