科学大好き!アイラブサイエンス!最近気になる科学情報を、くわしく調べやさしく解説!毎日5分!読むだけで、みるみる科学がわかる!
 髪の毛の色素は何というだろう?
 正解はそう、メラニンである。メラニンは、人体において形成される色素である。黒褐色のユーメラニンと、橙赤色のフェオメラニンの2種類がある。皮膚の表皮最下層の基底層や毛髪の毛母などにある色素細胞(メラノサイト)で生成される。

 毛髪をはじめとするヒトの体毛には、白色・淡褐色・赤褐色・黒色など実に多様な色がある。体毛にユーメラニンが多いとその色は濃く、フェオメラニンが多いと赤みを帯びた色になる。例えば、金髪ではユーメラニンよりもフェオメラニンを多く含んでいるが、赤毛ほど多くはない。天然の金髪は最も細い毛髪を持ち、全人口の内で1.7パーセントから2パーセントしか見られない。

 年を取るとなぜ白髪になるのか?
 白髪ができるのは、色素細胞(メラノサイト)のはたらきが、何らかの原因で弱まったり消失したりして、髪を黒くするメラニン色素がつくれなかったためと考えられる。

 加齢による髪の色の変化は、毛根でメラニンの生産が中止され、色素なしで新しい髪が伸びることで起こる。

 色素細胞(メラノサイト)のもとになる色素幹細胞が、毛髪の色に関係あることも知られていた。色素幹細胞は毛根部にあり、自己複製を繰り返しながら色素細胞を供給しているが、くわしい仕組みは不明だった。

 原因は色素幹細胞の消失
 東京医科歯科大教授の西村教授らは、マウスに放射線を当て、遺伝子を損傷するようなストレスを与えたところ、幹細胞は自己複製機能を失い、すべて色素の細胞に分化した。そして、色素の細胞のもとになる幹細胞がなくなると、白髪化が進むことが分かった。

 チームはこれまでの研究で、毛根の色素幹細胞が枯渇すると、やがて色素を作る細胞も無くなって白髪になることを見つけていたが、なぜ枯渇するのかは不明だった。今回、白髪の原因が「ストレス」などにより、色素幹細胞の遺伝子に損傷が起き、消滅することがわかった。

 このような仕組みの解明は初めてで、予防法の開発につながる可能性がある。また、さまざまな幹細胞を利用する再生医療やアンチエイジング(抗加齢)への応用が期待されるという。

 メラニンは何を原料につくられるのだろう?
 正解はチロシンである。チロシンは、アミノ酸の一つである。このチロシンにチロシナーゼという酸化酵素が働き、ドーパという化合物に変わる。更にチロシナーゼはドーパにも働きかけ、ドーパキノンという化合物に変化させる。ドーパキノンは化学的反応性が高いので、酵素の力を借りる事なく次々と反応していく。

 最終的には酸化、重合し、黒褐色のメラニンとなるが、構造は大変複雑であり、表記は難しい。メラニンは水や全ての有機溶媒に不溶で、きわめて安定である。

関連するニュース
白髪の原因はストレス…東京医科歯科大教授ら突き止める


 髪の毛が白くなるのは、黒髪のもとになる色素幹細胞がストレスで枯渇するのが原因であることを、東京医科歯科大の西村栄美教授らが突き止めた。

 色素幹細胞の働きを維持することで、白髪の予防も可能になると期待される。科学誌セルの最新号に発表された。

 色素幹細胞は毛根部にあり、自己複製を繰り返しながら色素になる細胞を供給している。西村教授らがマウスに放射線を当て、遺伝子を損傷するようなストレスを与えたところ、幹細胞は自己複製機能を失い、すべて色素の細胞に分化した。色素の細胞のもとになる幹細胞がなくなるため、白髪化が進むことが分かった。

 西村教授は「白髪の原因になるような幹細胞の分化は、他の老化現象でも起きている可能性がある。若さを保つ研究の手掛かりになる」と話している。(2009年6月13日  読売新聞)

参考HP Wikipedia「メラニン」「白髪」「色素細胞」 

イオナ スキンロ−ション B.I.(R) 120ml

イオナ

このアイテムの詳細を見る
ドクターノバリア メラニントリートメント

comolife

このアイテムの詳細を見る

ブログランキング・にほんブログ村へ  ランキング ←One Click please