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 「力」の定義
 
「力」とは何だろう?「力」は物体を変形させたり、物体の運動のようすを変える。具体的には、物体に「加速度」を与えるはたらき、これが「力」の定義である。運動方程式では次のように表す。ただし、F は力、mは質量、a を加速度とする。

   F = m a

 これまでさまざまな「力」について学んできたが、磁場による力 F は磁荷 qm、磁場を H とすると次のように表せた。

   F = qm H 

 電界中にはたらく力
 では、電界中にはたらく「力」は、どう表したらよいのだろうか?電場による力 F は電荷 q、電場を E とすると次のように表せる。

   F = q E   

 E は電圧ではなくて、電場なので注意が必要だ。電場 E は次のように表す。

   E = V/d

 V はある場所での電位差、d は距離である。次の問を考えてみよう。


問.電界中を運動する電子にはたらく力


 長さ l、間隔 d の2枚の偏光板に V の電圧がかかっている。この電界中に偏光板に平行に vo の速さで電荷 q,質量の電子 e が飛び込んだ。この電子が偏光板を通るまでに何[]曲げられるか。

 偏光板の電場の強さ E は、

   E = V/d 

 この時、電子 e にはたらく力 F

   F = q V/d

 また、このときの電子eにはたらく力Fは加速度をaとすると運動方程式より
   
   F = m a  であるから a = q V/d m ・・・(1) 

 また電子は偏光板を抜け出るのにかかる時間は、

   t = l/vo  ・・・(2)

 また、等加速度直線運動のとき移動距離 x は、

   x = 1/2 a t2 であるから、これに(1)(2)を代入して

   x = 1/2 (q V/d m) ×  (l/vo)2 = q V l2/2 d m vo2 

 したがって電子の曲げられる距離は q V l2/2 d m vo2 [m]  である。

 

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