ジュースと呼べるのは?
ジュースと呼べるのは、果汁が何パーセント以上のものだろう?
正解は、そう100%である。果汁50%以上ではジュースではなく、ジュースドリンクならOKである。では、カロリーゼロは糖質は0%のものだけをいうのであろうか?
正解は糖質0.5%以下のものをいう。だからカロリーゼロでも、コップ1杯(200ml)の飲み物に1g糖質が入っていてもおかしくない。これらの基準は「健康増進法」という法律の「エネルギーに関する強調表示の種類及び基準」により決められている。
このように物質を%で表すと、物質がどのくらいの量、含まれているのかがわかりやすく、便利である。このように%で表したものを濃度という。
濃度はいかなる混合物にも適用できるが、最もよく使われるのが飲み物などの「溶液」に対してである。濃度はどのような式で表すのだろうか?
質量パーセント濃度とは?
最もよく使われる濃度は、質量パーセント濃度(重量パーセント濃度)である。
パーセント(%)とは直訳すると「100あたり」となり、全体を100とした場合どのくらい混合物が含まれるかを表さなければならない。質量パーセント濃度の場合その数字の基準となる単位が質量単位ということである。
質量パーセント濃度 = 溶質の質量/溶液の質量 × 100
で求められる。
体積モル濃度とは?
体積モル濃度は実験などで、よく使われる濃度である。単にモル濃度といえば、この体積モル濃度を指す。
体積モル濃度[mol/l] = 溶質の物質量[mol]/溶液の体積量[l]
物質量(モル)[mol]とは質量を分子量で割ったものである。分子量とは原子の重量比にgをつけたもので分子を表したものである。例えば水素原子は1g、炭素原子は12g、酸素原子は16gとなる。このときの水分子は、H2Oなので、分子量は1×2+16 = 18gである。
重量モル濃度とは?
溶媒1kg 中に溶けている溶質の物質量(モル)[mol]で表した濃度である。
重量モル濃度[mol/kg] = 溶質の物質量[mol]/溶液の質量[kg]
この濃度でよく使うのは、沸点上昇と凝固点降下である。溶液は溶けている物質があると、沸点が上昇したり、凝固点が降下したりする。どういうことかというと、水の場合、100度で沸騰するところ、102度で沸騰したりする。また、0度で氷るところ、−1.5度で氷ることがある。この変化のしかたが、溶質の物質量[mol]に比例する。
沸点上昇度をΔt、mを重量モル濃度とすると次のように表せる。
Δt = k・m k は比例定数でモル沸点上昇という。
また、凝固点降下度をΔt、mを重量モル濃度とすると次のように表せる。
Δt = k・m k は比例定数でモル凝固点降下という。
![]() |
演習 溶液の化学と濃度計算―実験・実習の基礎 立屋敷 哲 丸善 このアイテムの詳細を見る |
![]() |
よくわかる!環境計量士試験 濃度関係 (国家・資格シリーズ 109) 河合 範夫,久谷 邦夫,国際環境専門学校 弘文社 このアイテムの詳細を見る |
��潟�<�潟��