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 エンデバーの打ち上げ延期
 アメリカ航空宇宙局(NASA)は6月13日、予定していたスペースシャトル エンデバー(STS-127)の打ち上げについて、燃料注入中に再び水素漏れが見つかり、延期すると発表した。

6月17日再度打ち上げを目指して、エンデバーに燃料注入作業が始まった。しかし、注入開始から約2時間後、水素漏れが再び検出され、打ち上げチームは懸命に調査と対応を続けたが、ミッション・コントロールはエンデバーの打ち上げの延期を決めた。

 液体燃料はこのような液もれの問題が起きやすい。固形燃料ロケットの開発が待たれる。

 宇宙滞在1ヶ月延期
 このエンデバーには現在、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の若田光一宇宙飛行士が乗る予定であった。このため、若田さんの滞在時間は1ヶ月以上延びることになった。

 宇宙では骨密度が減少しやすく、溶けたカルシウムによって尿路結石にもなりやすい。若田さんは自分の体を使って「骨量減少・尿路結石予防対策実験」を行っており、若田さんの健康状態が心配されるところだが、本人は「とても幸運に感じている」という。

 エンデバーの新しい打ち上げ日時はアメリカ東部夏時間7月11日19時39分(日本時間7月12日8時39分)に設定されている。

 宇宙滞在100日目
 6月22日(月)、若田宇宙飛行士の今回の宇宙滞在が100日目を迎えた。

 これを記念し、筑波宇宙センターの運用管制室には、「きぼう」日本実験棟の運用管制メンバーに加え、日頃から若田宇宙飛行士の宇宙滞在をサポートするメンバー約100名が集合し、国際宇宙ステーション(ISS)の若田宇宙飛行士に祝福のメッセージを伝える交信を行い「宇宙滞在100日目」を祝福した。

 ISSの若田宇宙飛行士からは、「STS-127(2J/A)ミッションの成功に向けて一緒に頑張って行きましょう」とのメッセージが送られてきた。

 ロシアのソユーズ搭乗
 若田光一さんは7月2日(日本時間3日)に、ロシアのソユーズ宇宙船に乗り込むことになった。飛行時間は約30分間。

 ISSにはソユーズとプログレス輸送船用のドッキング場所が3カ所あり、現在、2機のソユーズがつながっている。7月末にプログレスが到着するため、ソユーズを移動させる必要が出てきた。若田さんら3人が乗り込む。

 こうした移動は年に数回あるという。若田さんは「ソユーズで飛行するのは初めてなので、とても楽しみです」と自身のブログでコメントした。

 おもしろ宇宙実験その3
 無重力状態で「ラジオ体操」「魔法のじゅうたん」などのおもしろ実験を披露した若田さん、6月6日には、腕相撲、握手、押し相撲、綱引き、空気をあおいで空間移動に挑戦した。

 足場のない無重力状態では、少しの力で体が動く。2人で行う腕相撲や押し相撲では、すぐに体が回転した。綱引きでは引き合うと、すぐに体が接近してぶつかった。ところが握手では、手は動いても体はまったく動かなかった。

 おもしろいのは空間移動で、ノートで空気をあおげば、体は動きそうなものなのにほとんど動かない。扇子であおぎ続けるとようやく体が回転し始めた。若田さんによると体の「質量」の方が空気の「質量」よりはるかに大きく、慣性がはたらいて動きづらいのだそうだ。

 その後、吐く息で体が動くかどうかためしたがやっぱり動かなかった。若田さんのおもしろ宇宙実験その3は次のホームページで見ることができる。

参考HP 読売新聞・朝日新聞・JAXA若田宇宙飛行士「おもしろ宇宙実験(その3) 

ぼくの仕事は宇宙飛行士
若田 光一
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リサ・ランドール―異次元は存在する (NHK未来への提言)
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