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 46年ぶり皆既日食
 いよいよ7月22日は日食だ。日本で皆既日食が見られるのは、何と46年ぶりのこと。皆既日食が見られる場所は、奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、種子島南部など。その時間は今世紀最長の6分44秒。皆既日食の時にはどんな現象が見られるのだろうか?

 皆既日食になると、太陽のまわりにはコロナが広がって見られる。また太陽表面から吹き出ている赤いプロミネンスなどが観察できる。空は、程度は日食ごとに違うが、夕方・明け方の薄明中のように暗くなり、明るい星ならば見ることができる。地平線近くは、夕焼け(朝焼け)のように空が赤く染まる。

 

 全国で部分日食
 今回の日食は、皆既日食帯以外は、日本全国で部分日食を見ることができる。部分日食は、一般的にこの皆既日食帯に近いほど、大きく欠けて見られる。例えば、九州以北であれば、大ざっぱに南に行くほど大きく欠けて見えることになる。

 日食の欠ける深さを「食分」という。食分0.1とは、太陽の直径の10%まで太陽面上に月が入り込み、太陽が欠けることを意味する。札幌では食分が0.506と約半分、東京では0.749と約4分の3まで月が入り込む。また福岡で0.897、那覇で0.917と、それぞれ約90%まで月が入り込む深い部分日食となる。

 ちなみに東京では食の初めが、9時55分33秒。食の最大が、11時12分58秒 0.749 食の終わりが12時30分20秒である。

 太陽の赤外線にご注意
 しかし、太陽の観察には注意が必要だ。太陽はたいへん強い光と熱を出している。部分食のとき、太陽の一部は月によって隠されているが、光や熱は強い。正しい方法で観察しないと、目を痛めたり、最悪の場合失明したりする危険性がある。

 特に危険なのが赤外線で、一昔前に観測で使っていた、サングラスや下敷き、ススのついたガラスなどはすべて赤外線が通過するので、目を痛める危険性がある。

 もちろん、肉眼で直接太陽を見ると、たとえ短い時間であっても目を痛める。また、CD、フィルムの切れ端、ゴーグルなどを使って太陽を見るのもいけない。見た目ではあまりまぶしく感じなくても、光の遮断が不十分なものや、目に見えない赤外線を通しやすいものがあり、気づかないうちに網膜が焼けてしまう危険性がある。

 望遠鏡や双眼鏡では、太陽の光や熱を集めて強くするため、肉眼で太陽を見る以上に危険である。

 専用の日食グラスまたは間接投影法で
 せっかくの日食、どうやって観測したらよいのだろうか?

 銀塩の白黒フィルムを適切に露光・現像して作られたネガは、赤外線を防ぎ、日食観察に用いることができるが、今時白黒フィルムは少ない。

 国立天文台などのHPを見ると、日食専用として、販売されている、日食グラスや遮光板を使うとよいそうだ。値段は1000円〜1500円くらい。ただし今の時期、品切れのおそれがある。

 これ以外には間接的な方法が紹介されている。手鏡で太陽の光を壁に投影して観察する方法や、ピンホールカメラの原理を利用して、小さな穴のあいた紙や図書カード、テレホンカードなどの穴を利用して太陽の像をつくり観察する方法。また望遠鏡に付属している太陽投影板に太陽の像を写し観察する方法がある。

参考HP 毎日新聞・国立天文台HP 

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