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 不用意な発言
 八ッ場ダムの建設中止や、羽田空港のハブ空港化など、JALの財政再建など前原国土交通相は今、いろいろな提案をしている話題の人である。しかし、住民感情を逆なでする、不用意な発言が続いている。
 
 八ッ場ダムでは、住民の7割の人が賛成しているのに、住民の意見も聞かずに中止にしようとしている。羽田空港のハブ空港化では、関西空港の補修費用を一旦凍結した上で、羽田だけハブ化すると発言。橋下大阪府知事の抗議を受けた。

 現在の国際空港、成田以外に羽田を国際化するという考えに、森田千葉県知事も「成田国際空港は反対運動があり、多くの犠牲を費やしてスタートした空港。地元が大変混乱している。」と切り出した。国交相は「原則的に国内線は羽田、国際線は成田は変わらず、両空港を一体的にとらえ、合理的なすみ分けをする」「これからは誤解のないよう、意思疎通をはかる」と同意した。

 民主党はマニュフェストに掲げているとおり、公共事業を見直ししたいようだが、変なところで合理性を追求しようとしている。それでいて、高速道路無償化、公教育無償化するのはよいが、 2010年度予算の概算要求は、過去最大の95兆380億円に増える見通しだ。

 羽田空港の問題点
 ところで、ハブ空港とは何だろうか?ハブとは、オートバイ・自転車などの車輪の中心部のこと。車輪の外周にあるリムから出た全てのスポークが一点に集中する部分。

 ここから連想して「交通のハブ」「ネットワークハブ」といった用語に転用された。ハブ空港とは、各地に放射状に伸びた航空路線網の中心として機能する、「拠点空港」のことをいう。

 羽田空港の致命的欠点があるのが、管制空域。一部空域が米軍の管理下にあり.日本が自由に飛行機を飛ばせない。米軍から管制権の返還を受けることが最初の問題である。

 そして千葉県の騒音問題がある。千葉県では成田空港の騒音をあきらめる代わりに、羽田離発着の航空機騒音を増加させないという約束になっている。千葉県内騒音を上昇させずに利発着を増やすには、都心部を通過するしか方法がないがそれは都民が許さない。

 成田空港の問題点
 成田が国際線、羽田は国内線というのはあまりに不便。東アジアのハブ空港とされているのが、韓国の仁川(インチョン)国際空港。24時間営業で空港の離発着料金(使用料金)が安いからだ。アジア全体のハブ空港は香港国際空港とされている。日本にはハブ空港はない状態だ。

 これに対しては、都心と時速300 kmのリニアモーターカーで結ぶ「羽田・成田リニア新線構想」を神奈川県の松沢成文知事や千葉県の森田健作知事が提唱している。

 ルートは、両空港間以外にも、横浜から東京都内や千葉を経て成田空港に至るもので、新宿やさいたま新都心までの支線の整備も考えられている。この構想が実現すれば、両空港間のアクセスが約27分と大幅に短縮される。この構想について、国土交通省が2009年2月に総事業費3兆円と試算を示したが、財源など実現に向けての課題がある。

 2000年には、羽田空港の再拡張と、羽田発着国際線復活の報が流れる。ほぼ時を同じくして、茨城県の航空自衛隊百里基地の民間共用化により、首都圏に第3の国際線空港(茨城空港)の開港が決定する。地元の危惧は羽田の再拡張と茨城空港の開港による成田空港の「地位低下」という、建設開始時とは180度正反対のものになってしまっていた。

 成田空港は東京をベースとする空港として捉えた場合、都心との距離が開いているため利便性がいい空港とは言えず、羽田空港に国際線乗り入れが再開されれば相対的に成田空港の地位が低下する。

 茨城空港は航空会社へのPRとして「離発着料を成田の6割」を掲げており、開港に向けて格安航空会社を中心にシェアの確保を図っており、成田空港から一部国際線の逸走につながる可能性がある。


参考HP Wikipedia「羽田空港」「成田空港」 

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