17年ぶり秋に黄砂
日増しに早くなる夕暮れが、秋の深まりを感じさせる。気象庁は10月19日、中国地方と九州北部で黄砂を観測した。10月に観測されるのは1992年の那覇以来、17年ぶりとのこと。
「発生源のゴビ砂漠で夏の降水量が少なく、乾燥した砂が舞い上がりやすい状況だったからでは」と分析している。黄砂は明日以降、偏西風にのって関東地方にもやってくる模様。洗濯物や喉を痛めないように注意したい。
さて、最近は秋晴れに恵まれ、空気が乾燥し、透明度が高くなった。夜は星が美しい季節だ。明日以降はどうだろうか。黄砂によって空が曇らなければよいと思う。
10月の星空 秋の四辺形・木星
10月の夜空を見上げると、天頂で輝いていた夏の大三角は西へ傾き、代わって秋の四辺形が登場する。四辺形を構成する星のうち3つはペガスス座のもの。残る1つの2等星アルフェラッツも「馬のへそ」を意味するが、実はアンドロメダ座の星だ。
アンドロメダ座はアルフェラッツを起点に北東へ延びていて、途中にはアンドロメダ座大銀河もある。すぐ北に位置するカシオペヤ座は、Wの形が見つけやすい。
南の空には木星が明るく輝いている。いつもなら「秋の一つ星」みなみのうお座のフォーマルハウトが孤独に光っているが、木星が明るく、ほとんど目立たない。その木星も夜半過ぎには西へ沈んでいく。すると、今度は東からにぎやかな冬の星座が登ってくる。
そして、19日の夜から23日頃まで、オリオン座流星群が楽しめる。オリオン座流星群は、ハレー彗星を起源とする流星群。2006年に突然活発化し、ここ数年流星数が、1時間に30〜50個と多くなっている。ピークは、10月21〜22日。今年は19日が新月で、月明かりの影響を受けない。時間は0時〜4時がオリオン座が高く上がったときが、観測の好機。
オリオン座流星群19日〜23日
毎年観察される流星群だが、これまでは、観察条件が良い場所で最も活発な時期に観察しても、1時間あたり20個程度という中規模な流星群の一つであった。
しかし、この状況は2006年に一変した。10月21日の夜から22日の明け方にかけて、オリオン座流星群の流星が、1時間に50個以上も観察されたからだ。日本の熟練観測者の中には1時間に100個を超える流星を数えた人が出るほどだった。2006年の出現状況は、オリオン座流星群としては過去最大級と言えるものであった。
その後の研究でオリオン座流星群は、2006年から2010年頃まで流星数が増加する状況が継続していることが判明。実際2007年には1時間50個以上、2008年にも1時間に30〜40個程度という出現が観測された。今年2009年にも、かなり活発な出現が期待されている。
夜半過ぎからが観測の好機
またオリオン座流星群は、速度がとても速い流星群の一つ。このため、明るい流星も多く見られる。また流星が流れた後、流れた経路に沿って「流星痕」と呼ばれる雲のような筋が残ることもある。ぜひ注意して観察してみよう。
オリオン座流星群の流星は、放射点がある程度の高さになる22時頃から出現し始め、放射点の高度が高くなる真夜中以降、たくさんの流星が出現するようになります。空が明るくなる直前の4時頃に放射点の高度が最も高くなり、観測条件も良くなる。
また、月明かりも、たくさんの流星を観察できるかどうかに大きく影響する。明るい月が空にあると、月明かりに邪魔されて暗い流星が見えなくなり、観察できる流星数は減ってしまうからだ。しかし2009年のオリオン座流星群では、流星群が活動し始める22時よりも前に月は沈む。月明かりの影響を全く受けずに観察することができるので、絶好の条件と言える。
参考HP 国立天文台・アストロアーツ
しし座流星雨がやってくる 渡部 潤一 誠文堂新光社 このアイテムの詳細を見る |
Nikon 双眼鏡 イーグルビュー 8-24×25 DCF 3倍ズーム ニコン このアイテムの詳細を見る |
��潟�<�潟��