ロシアで記録的猛暑
記録的な猛暑が続いているロシアの首都モスクワで7月26日、気温が37.4度に達し、130年の観測史上最高を記録した。これまでの記録は、1920年8月に記録した36.8度だった。
ロシア西部やシベリアでは6月以降、熱波による猛暑に見舞われているが、気象台は「水曜日(28日)までに最高気温を更新する可能性がある」とし、この暑さが依然続くと予想している。
またこの日は、モスクワ周辺で発生した森林や泥炭の火災の影響で、スモッグが市内を覆う事態も発生。窓やドアを通じてオフィスや住宅など室内にも流れ込み、モスクワ市民は酷暑と灰のにおいの二重苦に閉口していた。
モスクワ市当局によると、このスモッグで空気中の有害物質が基準値の5〜8倍となっており、健康被害も懸念されている。(ロイター 2010.7.26)
中国でも猛烈な熱波
一方、中国各地は7月27日、猛烈な熱波に見舞われている。中国中央気象台によると、最高気温が摂氏42度に達するとみられる地方もある。中国新聞社が報じた。
最高気温が摂氏35度以上で、ところにより37〜38度に達するとみられるのは、重慶市中西部、湖南省の大部分、湖北省の南東部、江西省の北西部、広西チワン族自治区の北東部、広東省西部と北東部、北京市の大部分、天津市の西部、河北省の中西部、陜西省の北東部と関中地区、山西省北部。
内モンゴル自治区の中西部、甘粛省中西部、新疆ウイグル自治区のトルファン盆地と南部盆地の最高気温は35〜37度で、ところによっては摂氏42度を超えるとの予報。
気象台は、午後の暑い時間帯の屋外の活動はできるだけ避け、特に高齢者、体質虚弱者、病人、幼児などは防暑対策をとるよう呼びかけた。(Seachina 2010.7.27)
地球温暖化は確実だが...
地球温暖化は、人間の産業活動に伴って排出された温室効果ガスが主因となって引き起こされているとする説が主流である。「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)によって発行されたIPCC第4次評価報告書によって、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は「90%を超える」とされた。
IPCC第4次評価報告書(AR4)は現在世界で最も多くの学術的知見を集約しかつ世界的に認められた報告書であり、原因に関する議論が行われる場合も、これが主軸となっている。
IPCCは、第4次評価報告書の成果によって、ノーベル平和賞を受賞している。受賞理由は「気候変動問題に関する活動」である。確かに地球温暖化が起きているということを問題定義し、世界全体が地球環境を考えることのきっかけをつくったことは大きな成果である。
現在、オイルマネーで潤っているアラブ諸国も、米国、EUなどの先進国も、新エネルギーの開発に熱心である。宗教や思想の違いを超え、地球環境をみんなで守るということで、世界は一つになれるかもしれない。そんな希望もいだかせてくれる。
しかし、問題はIPCCが科学者の集まりで、世界中の数千人の専門家の科学的知見を集約した報告書をつくったものであり、科学の本来の目的は、自然の現象を真実に基づいて説明できなければならない。
二酸化炭素は真の原因か?
IPCCの第4次評価報告書では、地球温暖化の原因は90%以上の確率で二酸化炭素などの温室効果ガスであると述べているが、最近、温室効果ガスが原因ではない...という意見も多く述べられるようになった。
例えば、二酸化炭素の海洋による吸収が大きいので、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の増加などの人為的な影響は小さいのではないかという意見がある。海洋への二酸化炭素の吸収と放出サイクルの時間の長さが不明であるから、地球温暖化への影響がはっきりしていない。
また、温室効果ガスの増加が地球の気温を上昇させているのではなく、地球の気温が上昇した結果、海洋から放出される二酸化炭素が増えている...との主張がある。
また、短期的な変動に関しては、温度変化よりも二酸化炭素の濃度変化の方が半年から1年遅れている。20世紀全体を見渡した長期の変動においても、急激な温度変化が二酸化炭素の変化に対して先行して起こっている。
気温の変化とCO2の増加のグラフは、1800年の産業革命以降、期間を通じてCO2が増加しており、それに伴って気温も上昇し続けなければならないが、1850年から1910年頃気温が一時的に低下している時期がある。
その他の懐疑論
温暖化は自然現象である、または自然現象の影響も大きいとする説。太陽活動の影響、宇宙広範の活動の影響、地球内部の活動、磁気圏の活動などが原因であるとの主張。
火山活動や海水からの二酸化炭素の排出の影響の方が大きいという説。水蒸気の影響の方が大きいという説。 二酸化炭素は大気の約0.04%に過ぎず、水蒸気のほうがはるかに多い。温室効果ガスの増加は一次的な主要因ではなく、温暖化のために増えているという主張もある。
小氷期からの回復過程(自然由来の因子)が、まだ続いている可能性もあるのではないかという説。予想に用いる気候モデルの信頼性が十分でない(二酸化炭素のミッシング・シンクなど)。軍事産業や一部国家による陰謀である。などなど多岐にわたる説がある。(Wikipedia)
参考HP Wikipedia「地球温暖化」「地球温暖化に対する懐疑論」
科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている (宝島社新書) 丸山茂徳 宝島社 このアイテムの詳細を見る |
地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測 (知りたい★サイエンス) 矢沢 潔 技術評論社 このアイテムの詳細を見る |
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