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再生可能エネルギー、日本は6位
再生可能エネルギーの研究者などでつくる「21世紀の再生可能エネルギーネットワーク(REN21)」が2009年に世界で新たに設置された、太陽光や風力など再生可能エネルギーによる発電容量は、2008年に比べて22%増との調査報告書を発表した。
日本の太陽光発電の新設容量は増えたものの、トップであるドイツの約8分の1。風力発電の停滞が深刻で、2009年末段階での再生可能エネルギーの総設備容量は、1位の中国の約7分の1、世界6位にとどまった。
REN21によると、2009年に新たに設置された風力発電の容量は3800万キロワットで過去最高。うち1380万キロワットが中国で、再生可能エネルギーの急拡大ぶりを見せつけた。
太陽光発電の新設容量は700万キロワットで、これも過去最大。うち380万キロワットがドイツ。2位はイタリアの71万キロワット、日本は48万キロワットで3位だった。

一方、国連環境計画(UNEP)によると2009年の再生可能エネルギーへの投資額は1620億ドル。世界的な不況の影響で2008年より7%減ったが、他分野に比べ堅調だった。UNEPは「不況からの脱却策として多くの国が再生可能エネルギーへの投資を奨励しており、10年にはさらに大幅な伸びが期待できる」とした。(毎日新聞 2010年7月18日)
我が国の再生可能エネルギーの普及は、徐々に進んではいるが、まだまだドイツなどと比べると遅れており、伸ばしていきたい分野である。再生可能エネルギーが普及するまでは、これまでのエネルギーを効率よく利用する必要がある。
石炭火力効率燃焼「IGCC」
新興国を中心に世界中で増える電力需要を賄うため、石炭火力が再注目されている。石炭は石油や天然ガスに比べて埋蔵量が豊富なことに加え、世界各国で採掘できるためだ。二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物の排出量が多いのが欠点だったが、近年ではこれらの排出物を削減し、発電効率を上げる「クリーンコール技術」の開発が進展しており、最先端を行く日本の技術が見直されている。
現在、日米欧で開発にしのぎを削っているのが、石炭ガス化複合発電(IGCC)と呼ばれる技術だ。IGCCは、石炭をガス化して燃料となるガスを発生。この燃料ガスでガスタービンを回して発電。さらに高温の排ガスをボイラーに導いて蒸気を発生させ、蒸気タービンを回す発電技術。実現すれば10%以上の発電効率向上が期待でき、CO2の削減にも効果があるとされている。
6月に閣議決定された政府のエネルギー基本計画にも、IGCCの高効率化や石炭火力発電からCO2を分離する技術を推進し、海外展開を進めることが盛り込まれた。
ただ、IGCCはいまだ実証試験の段階。国内では福島県いわき市で各電力会社やJパワー(電源開発)が出資する「クリーンコールパワー研究所」が実証試験を行っているほか、Jパワーと中国電力がガス化技術だけでなく、ガスを多目的に使用できる機能も備えた発電の実証試験を17年から行う計画だ。
これらの実証試験が進展し、技術が確立すれば「老朽化した石炭火力を新しいものに替え、石炭を使いながら排出を抑えることが可能」とJパワーの北村雅良社長は強調する。
しかし、IGCCは欧州などでも計画されており、技術競争が激化するのは必至の情勢だ。(2010年7月15日 毎日新聞)
我が国に適した再生可能エネルギー
一方、注目の再生可能エネルギーにも、いろいろな種類がある。いつも、天気がよく乾燥している場所では、太陽光発電が向いているし、いつも適度な強さの、風が吹いている場所では風力発電が向いている。比較的湿潤で、台風の進路にあたる我が国では、太陽発電や風力発電では一定した電力供給が得られない心配がある。
我が国でこれから伸ばしたい再生可能エネルギーは、地熱発電や海洋発電である。国内には火山や温泉が多いので、地熱を有効利用したい。また、我が国は四方を海に囲まれており、海洋をあらゆる面で利用することが急務である。
こうした状況の中、広島大大学院の陸田秀実准教授(39)らのグループが、海洋を利用した発電を考案した。広島県特産のカキの養殖に使用する、カキいかだ型の発電装置を考案した。海に浮かべたいかだからワイヤのように発電装置を海中に垂らし、波や海流を利用して発電するという。
竹製のいかだにワイヤを垂らすカキいかだから、ヒントを得たといい、2011年に広島湾で実証実験を実施、5年後の実用化を目指す。海流や波など、水の動きをすべてエネルギーに変える、画期的な新システムである。
圧電フィルムで効率100倍!
このシステムには、力が加わると電圧が発生する性質を持つ、圧電素子を利用した。陸田准教授らは昨年3月、フッ素化合物で作られた圧電素子を0.11ミリまで薄くした「圧電フィルム」を、柔軟なシリコンとともに層状に重ねて、発電の効率を従来の数倍から100倍近くまで向上させることに成功。これを束ねて短冊状の発電装置(縦30センチ、横5センチ、厚さ5ミリ)を作り、ワイヤのようにつないで、いかだから海中に垂らす。
圧電素子は、力が加えられて生じたひずみを電圧に変換したり、逆に電圧を加えるとひずみが生じたりする「圧電効果」の性質を持ち、電子ライターの点火装置や、スピーカーなどに使われている。
駅の改札口に圧電素子を敷き詰め、乗客が改札を通過する際に生じる振動で、電気を起こす実験が行われ、話題となった。
カキいかだで効率アップ!
カキいかだの形にしたのは、波の力を柔軟な構造で受け止められるようにするため。陸田准教授は、カキいかだの並ぶ、広島湾の風景を眺めている時に、ひらめいたという。
従来の海洋エネルギー発電は波や渦、潮汐など、特定の力を利用していたが、すべてを発電に利用できるのが特長。標準的なカキいかだと同じ縦10メートル、横20メートルのいかだ本体に発電装置を張り付け、さらに長さ10メートルのワイヤ状につないだ発電装置を600本下げることで、一般家庭約10世帯分の消費量に相当する、年間4万3800キロ・ワット時の発電が可能という。発電の効率は風力発電と同等、費用は太陽光発電の半分程度と試算されている。
独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」の先導研究に選ばれ、陸田准教授らは実用化に向けて、発電用のいかだの試作を進めている。
陸田准教授は、「発電効率の悪かった海洋エネルギー発電の発展につながる可能性を秘めている。いずれは太陽光発電などに並ぶほどに普及させたい」と話している。(2010年8月26日 読売新聞)
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