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猛暑でも「エチゼンクラゲ」は減少
地球温暖化による、海水温の上昇の影響は、海洋でもさまざまな現象をもたらしている。
2002年以降、ほぼ毎年のように起きていた、エチゼンクラゲの大発生。今年は極めて少ないことが、水産総合研究センターの調査で分かった。広島大の上真一教授らが、6~8月に東シナ海で行った目視調査や網による調査のデータを分析。日中を結ぶフェリーを使って7月に行った中国沖の目視調査でも、生息密度が昨年の千分の1以下だった。
「個体数の多い海域でさえ、生息密度は昨年の10分の1から100分の1程度。今年は日本の沿岸で大量に漁網に入ることはないだろう」としている。
この原因は意外にも、中国大陸沖で春先の4~5月にかけて、水温が例年より1度ほど低かったからだそうで、この夏の猛暑は発生量に影響していないと専門家はみている。
ただ、エチゼンクラゲの親が生きられる期間は1年弱だが、細胞の塊である「ポドシスト」という状態では、海底で何年間も休眠できることが、近年の研究で分かってきた。今年は今年、来年はどうなるかはわからない。(asahi.com 2010年9月6日)
水没危機ツバルを、星砂で救う?
一方、地球温暖化で水没の危機にあるツバル共和国。この島国を、小さな「星砂」で救う試みを、東京大の茅根創教授や国立環境研究所などが南太平洋のツバルで始めた。コンクリートの防潮堤をつくるのではなく、生物が陸地をつくる力を生かして水没を防ごうという計画だ。
地球温暖化による海面上昇で将来、水没の恐れがある島を、サンゴ礁の島は、サンゴのかけらや貝殻などが積み重なって陸地ができ、維持されている。石灰質の殻をつくる有孔虫の一種で、星のような形のホシズナ(星砂)も、大量に打ち上げられて砂浜になり、陸地づくりに大きな役割を果たしている。
有孔虫はアメーバに近い原生動物の一種。ホシズナは直径1~2ミリで、沖縄でもよくみられる。
環境省が東京大に委託して行った調査によると、ツバルでは島を構成する堆積(たいせき)物に占める有孔虫の割合が多く、全体の5~7割だった。ところが、近年は人口が増え、市街地に近い海では水質悪化が原因とみられる有孔虫の減少が目立つようになった。このまま減り続ければ、陸地を作る能力が衰え、水没の危機がさらに高まる恐れがある。
計画では、水槽で有孔虫を効果的に増やして海に戻す。研究チームは昨秋、日本の陸上水槽で有孔虫を飼育する予備実験を開始。今年4月に、ツバルに有孔虫の増殖を行う実験施設をつくった。
ツバルでは現在、長さ5メートルの水槽四つで、現地で生息するホシズナなど3種の有孔虫(直径1~5ミリ程度)を、計約10万匹飼育している。ホシズナの場合、1匹から数百匹に増える能力があるといい、水流など大量増殖に向けて最適な飼育条件を調べる。
茅根教授は「ツバルでの試みが成功すれば、モルディブなど、水没の危機にあるほかの島国でも役立てたい」と話している。(asahi.com 2010年9月6日)
星の砂(有孔虫)とは何か?
星形のちっぽけな、砂「星の砂」であるが、アメーバのような原生生物「有孔虫」の殻をこう呼んでいる。古生代の化石「フズリナ」もこのなかまであり、大きなものは19cmもあった。化石としておなじみだが、現在も世界中の海に生息する。
現生の有孔虫は基本的に海産だが、淡水中や土壌中にも見られる。海では浅い海底の、海藻の根本などに付着して生活しており、例えば沖縄土産で有名な星の砂は有孔虫の一種ホシズナ(Baculogypsina sphaerulata)の殻であるが、そのような場所を探せば生きたものを見つけることができる。
ちなみに「太陽の砂」とも呼ばれる、突起の先端が丸みを帯びた星砂は Calcarina 属の有孔虫である。さらに深海堆積物表層にも有孔虫が多数生息していることがわかっている。この様な、海底に暮らすものを底生有孔虫(Benthic foraminifera)といい、現生のほとんどの有孔虫が相当する。
星の砂はサンゴに次ぐ「CO2吸収源」
星の砂の元となる種の分布は温暖な海域に限られており、星の砂が見られる場所も、西太平洋の熱帯~亜熱帯域など、サンゴ礁が広がる地域に分布する。日本であれば南西諸島、特に沖縄県側に多い。西表島の星砂の浜、竹富島の太陽の砂(Calcarina の比率が高い)などが有名である。日本近海で普通に見られる一方、中央太平洋やハワイ諸島には分布しない。
サンゴ礁の中でも潮間帯を好み、その分布は水深5m以浅である。特にタイドプールには高密度で生息しており、100cm2あたり4,000~6,000個体に達する事もある。
星の砂を成す殻は炭酸カルシウムでできており、サンゴとともにサンゴ礁の炭素循環において重要な役割を果たしている。炭酸固定量(この場合は無機炭素としての固定)は700g(800,000個体相当)/m2/年 ほどと見積もられていて、これは造礁サンゴや石灰藻(紅藻の一種)に次ぐ量である。(Wikipedia)
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