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猛暑、秋にも影響
猛暑の影響でヒガンバナ、コスモスなどおなじみの花の開花が遅れ、各地の行楽地に影響が広がっている。気象庁によると、10月も気温は全国的に平年より高い見通しという。北日本や標高の高い場所では紅葉の色づきが遅れる見込みで、残暑の余波はしばらく続きそうだ。
埼玉県日高市の巾着田(きんちゃくだ)は、日本有数の曼珠沙華(ヒガンバナ)の群生地で、赤いじゅうたんを敷き詰めたように咲く花を見るため、例年ならこの時期に約30万人の観光客が訪れる。しかし、今年は猛暑と少雨の影響で、まだほとんど花が咲いていない。
新潟県長岡市の国営越後丘陵公園。園内の「花の丘」に広がる30万本のコスモスの開花時期に合わせ、9月4日~10月3日の1カ月間、「コスモスまつり」を開催している。ただ、肝心のコスモスは猛暑と大雨が原因で開花せず、ピンクや赤などのかれんな色で覆われるはずの丘は一面緑色のままという。(毎日新聞 2010年9月18日)
逆にブドウは、今年は好天に恵まれ、粒が大きく甘い。各地でブドウ狩りが盛況だ。ブドウ狩りのコツは茎の色に注目することだという。赤っぽい茎についた実は熟しているが、緑色ならまだ早い。今年の夏は暑かっただけでは終わらない、秋以降にも、さまざまな影響を与えている。

富士山の永久凍土激減
一方、静岡大と国立極地研究所の調査で、富士山頂(3776メートル)周辺に広がっていた永久凍土が激減していることがわかった。
永久凍土は、2回の冬とその間の夏を合わせた期間より長く、0度以下の状態になっている土壌や岩石をさす。1976年には山頂から標高3100メートル付近まで連続して広がっていたが、1998年には3200メートル以上しかなくなり、現在は山頂周辺に散在するだけになった。植生への影響が心配されている。
調査は、静岡大理学部の増沢武弘教授、極地研の藤井理行所長らが行った。南斜面の標高2500メートルから山頂まで50~100メートルおきに約100地点で、地中に長い棒を突き刺して深さ50センチの温度を測って、凍土の有無を調べた。
1976年8月の調査では、永久凍土は標高3100メートル以上に広がっていた。1998年8月には、3200メートル以上に上昇。さらに、2007年8月には、連続した広がりは消え、部分的に確認できた最も低い地点でも、標高3600メートルまで上がっていた。2007年からは山頂付近の地中温度を通年で測っており、昨年まで6地点確認できた凍土が、この1年では北側3地点に減っていた。
気象庁によると、富士山頂の8月の平均気温は1976年で4.2度、2009年は6.6度と上がる傾向にあるという。 極地研の藤井所長は「温暖化の影響は間違いないが、予測以上のスピードだ」と驚いている。(asahi.com 2010年9月9日)
永久凍土とは何か?
永久凍土(えいきゅうとうど)とは2年以上連続して凍結した状態の土壌を指す。日本では、富士山頂上付近および大雪山頂上付近に永久凍土が確認されている。
世界の永久凍土は北半球の大陸の約20%に広がっている。永久凍土の厚さは数百m(アラスカのバローでは440m)にも及ぶこともある。永久凍土の上部には夏の間融けている活動層があり、ポドゾルという酸性の土壌となり、タイガや草原となっている。活動層の厚さは年や場所によって変化するが、典型的なものでは0.6-4mの厚さである。
永久凍土の分布と深度を計測することで、近年(1998、2001年)アラスカとシベリアの永久凍土の融解が報告されたように、地球温暖化の指標になる。
カナダのユーコンでは、連続永久凍土帯が1899年以来100km北へ移動した。しかし正確な記録は30年しかさかのぼれない。永久凍土にはメタンハイドレートが含まれており、融解すると、強力な温室効果ガスであるメタンや他の炭化水素を大気に放出し、世界的な温暖化を激化させると考えられている。(Wikipedia)
永久凍土の炭素は予想の1.5倍以上
「気候変動は、北極圏の永久凍土に閉じこめられている大量の二酸化炭素を大気中に放出させ、温暖化の悪循環に拍車をかける。」アラスカ州立大学フェアバンクス校(University of Alaska Fairbanks)の研究チームが、24日の科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)」にこのような論文を発表した。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、今世紀末までに北極地域の気温は最大で6度上昇すると予測している。一方、研究チームは、こうした気候変動モデルについて「地球の地表の5分の1を覆う永久凍土に閉じこめられている有機炭素を考慮していない」と指摘している。
科学者らは、永久凍土が溶けた場合にはこうした有機炭素が温室効果ガスとして大気中に放出されると考えている。これまでは永久凍土に閉じこめられている有機炭素の量を、北極圏外で地下40センチから採取された数少ない土壌サンプルを基に推定していた。
研究チームは今回、永久凍土に覆われた北米の117か所で地下1メートルから土壌を採取した。その結果、北米の永久凍土に閉じこめられている炭素の量は、予想を60%も上回り、大気中の全炭素量の6分の1になることがわかった。研究チームは、欧州とロシアの永久凍土にも、同じようにかなりの量の炭素が閉じこめられているとみている。(AFP 8月26日)
参考HP Wikipedia「永久凍土」「メタンハイドレード」
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